(文中敬称略。日本語は、英文要約の後ろにあります)
BIJYUTSU BUNKA ART ASSOCIATION was established in 1939,soon before the World War II.
Avan-garde paintres or Surréalists who had belonged Nika-kai or Dokuritsu-bijutsu(Indepedent art association) took part in BIJYUTSU BUNKA(that means fine art culture),but Japan's totalitarianism brought upon a pressure them.
Hokkaido branch holds a group exhibition every year.
美術文化協会は、日本が第二次世界大戦に突入する直前の時代、小グループにいた若手の前衛画家やシュルレアリスムの画家を中心に旗揚げされた、公募展ではわりあい歴史のあたらしい団体です。
本展が、東京都美術館で3月にひらかれているのに対し、北海道支部は毎年秋に、時計台ギャラリーで支部展を開催しています。昨年も書きましたが、メンバーには新道展会員とだぶっている人が多く、新道展と重なるこの時期に支部展をひらくのは、大変ではないかと推察いたします。
冒頭の会場の画像では、中央に細野弥恵の立体2点と、平野真記子のソフトスカラプチャーが見えています。
また、右側の青い絵は、藤野千鶴子「宙08 スカルラッティのソナタ」です。
青や紺、白の短い線が織りなすリズムが美しいです。
スカルラッティという音楽家は複数いますが、この場合は、18世紀前半に活躍したイタリア出身のバロック音楽の作曲家ドミニコ・スカルラッティだと思われます。
(right:Fujino Chiduko "Space08 Scarlatti's Sonata". Many blue,navy and white lines full of the picture.)
山形弘枝「深謀」。
(Yamagata Hiroe "a deliberately laid plan")
巨鳥たちは歴史のある街を狙っているのか。なぞめいた雰囲気がますます強まっています。
鈴木秀明「青い羽根」
(Suzuki Hideaki "Blue Wings")
廃墟、世紀末、崩壊感覚といった言葉を思い出させる鈴木さんの絵の世界。
左側の半裸の女性は彫像でしょうか。ケンタウルスのような半人半馬にも見えます。その背中に着けられようとしている羽根はなんだか重そうです。
ほかに「山ぶどう」。ビリジャンがあざやかな1点。
柳川育子「何処へ」
(Yanagawa IKuko "Where?")
風にはためく白い布。その間にのぞかれるのが、デフォルメされた小鳥4羽。どこか、生命の暗喩のようにも見えます。
大林雅「ひそむ」「ともだおれ」(左から)
(Oobayashi Masahi "Hideing"=left= "Going Down Together" )
大林さんの絵を見ると諸星大二郎の漫画を思い出します。宇宙のどこかに、全身をしわだらけにして身もだえしている謎の生物がいるのではないかという思いが脳裡から消えません。
三浦恭三「浮遊5」「浮遊6」(左から)
(Miura Kyozo "Floating 5" "Floating 6")
金子賢義「作品A」「作品B」(左から)
他の出品作は次の通り。
久保田年子「風」
平野真記子「通じるモノと通じないモノ」「その光る見えるモノは?」
関口幸子 「想」
細野弥恵 「導く鳥-光もたらすもの(陽)」「導く鳥-光かたりつぐもの(陰)」
宮沢忠克 「卓袱台物語A」「卓袱台物語B]
西田靖郎 「再会」
青山清輝 「存在-オブジェ的発想による空間思考08-2」「存在-オブジェ的発想による空間思考06-52」
金子賢義 「作品C」
2008年9月22日(月)-27日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
□美術文化協会 http://www13.ocn.ne.jp/~bibun/
■第35回(2007年)
■第34回(06年)
■第31回(03年、画像なし)
■第30回(02年、画像なし)
■第29回(01年、画像なし)
青山清輝(岩見沢)、大林雅、金子賢義、平野真記子、藤野千鶴子、細野弥恵、柳川育子(以上札幌)、久保田年子、鈴木秀明、山形弘枝(以上函館)、西田靖郎(渡島管内八雲町熊石)、三浦恭三(小樽)、宮沢克忠(帯広)