会期:

平成31年1月1日(火・元日)~2月24日(日)

会場:

文化交流展示室 第3室

主催:

九州国立博物館、福岡県、古代歴史文化協議会
(埼玉県/石川県/福井県/三重県/兵庫県/奈良県/和歌山県/鳥取県/島根県/ 岡山県/広島県/福岡県/佐賀県/宮崎県)

概要:

個々の地域研究だけでは見えにくかった日本の古代史全体の大きな流れを解明するために、古代歴史文化にゆかりの深い14県は平成26年度に古代歴史文化協議会を設立し、互いに連携して共同調査研究をおこなってきました。本展覧会は、そのテーマとなった「古墳時代の玉類」の研究成果を広く情報発信するものです。
古代より人々は玉に対して身を飾る美しさだけでなく、魂・霊(“タマ”)に通じる神秘性を見いだし、特別な存在として大切に取り扱ってきました。古代の権力構造や地域間関係、さらには精神世界を解明するうえで、玉は極めて重要な手がかりとなります。
また、玉は当館の理念「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」とも深い繋がりを有します。卓越した技術や稀少素材を用いた玉は「古代の宝石」であり、質量も小さいことから交易財として高い価値と利便性を有していました。このため、古墳時代の玉には遠くシルクロードを含むアジア各地から運ばれてきた玉も含まれており、国際色豊かな資料の一つです。いにしえの人々の美意識の結晶ともいえる玉の魅力と歴史的意義を感じていただければ幸いです。

beyond2020 本特集展示はbeyond2020プログラム認証事業です
図録「玉─古代を彩る至宝─」

玉─古代を彩る至宝─

税込価格:1,980円

編集:古代歴史文化協議会
発行:ハーベスト出版
印刷:株式会社谷口印刷
製本:日宝綜合製本株式会社
発行日:2018年10月9日
ISBN:978-4-86456-289-8
21cm、229頁


展示構成と主な展示作品

序章
玉の魅力
第1章
玉作りの技術
第2章
玉飾りの世界
第3章
海を渡る玉
終章
玉のゆくえ
メノウ製勾玉・碧玉製勾玉
上:上野1号墳 メノウ製勾玉(島根県埋蔵文化財調査センター蔵)
下:奥才34号墳 碧玉製勾玉(松江市教育委員会蔵)
金製勾玉
車駕之古址古墳しゃかのこしこふん 金製勾玉(和歌山市教育委員会蔵)
金製勾玉
西都原111号墳 玉類(宮崎県立西都原考古博物館蔵)
金製勾玉
曽我遺跡 玉作り関連資料(奈良県立橿原考古学研究所)
金製勾玉
常光坊谷4号墳 女子形埴輪(松阪市教育委員会蔵)