この記事は非常に主観的かもしれませんが、野又圭司展を多くの人に見てもらいたくて、書きます。
筆者は10月8日のアーティストトークに行けないのが、とても残念です。
おおざっぱな言い方を許してもらえれば、北海道の美術家には
「日常のささやかな気持ちを表現する」
人や
「北海道の大自然に向かい合う」
人が多い一方で
「社会の問題や歴史に目を向ける」
骨太な作風の持ち主が非常に少ないと思います。
岡部昌生さんは別格としても、野又圭司さんは、現代社会を正面から問い直す作品に取り組み続けてきた稀有な作家といっていいでしょう。伊藤隆介さんが変化球なら、野又さんはド直球だといえるかもしれません。
転機となったのは、筆者が見る限りでは、2002年のグループ展「リレーション・夕張」で発表した大型のインスタレーション「グローバリズムの暴力」でしょう。前年の米国同時テロ後、混迷を深める世界情勢に向き合ったことが伝わってくる作品は、荘厳とした預言的な雰囲気をかもしだしています。
その後も、格差社会や、インターネットの急激な普及を皮肉った作品などを発表。中には、やや批判の観念が先走った生硬さの残るものもあったように思いますが、しかし、現代社会に鋭く切り込み、未来を暗示する作風には、揺らぎはみられません。
これまで、北網圏北見文化センターとリアス・アーク美術館(宮城県気仙沼市)、夕張市美術館で個展を開いていますが、札幌の美術館での個展は初めて。
この秋、ぜひ見て、そして考えてほしい、展覧会です。
大型作品7点を中心に構成しているそうです。
2016年10月5日(水)~12月4日(日)午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)、月曜休み(ただし10月10日は開館し翌11日休み)
本郷新記念札幌彫刻美術館(中央区宮の森4の12)
●アーティストトーク
展示室内で作家本人が自作について語ります。10月8日(土)午後2時
□公式サイト http://www.hongoshin-smos.jp/
□ツイッター @sapporochobi
観覧料:一般 500(400)円、65歳以上400(320)円、高大生 300(250)円、中学生以下無料
※( )内は10人以上の団体料金
※障がい者手帳のご提示により、ご本人と付添の方1人まで無料
※札幌芸術の森美術館、札幌宮の森美術館の観覧券半券を持参で団体料金で見られます
野又さんの関連サイト
□マイナスアートのアーティスト紹介ページ http://tokachiart.jp/minus-art/artist/nomata/
関連記事へのリンク
■Sapporo Conception 札幌現代アート交流展 第1弾「思考気流」 (2014)
■となりのひと Art about our neighbor (2012)
【告知】野又圭司展-生きるためにすべてを放棄- (2012)
【告知】札幌彫刻美術館の新シリーズ「New Eyes」第1弾は「となりのひと」(2012年6月2日~8月26日)
■500m美術館 (2010年)
■野又圭司展「石膏・銅・木」(2010)
■ハコトリ(6)(2009)
■立体四人面白半分展 (2009年4~5月)
■北海道立体表現展'08
■下町のコレクション展 2
■北海道立体表現展’06
■野又圭司展(2006年)
■北の彫刻展(2004)
■札幌の美術2004
■北海道立体表現展'03
■くりさわ現代アート展(2002)
■新道展会員小品展(2002)
■リレーション・夕張2002
・地下鉄東西線「西28丁目」駅で、ジェイアール北海道バス「循環西20 神宮前先回り」に乗り継ぎ、「彫刻美術館入口」で降車。約620メートル、徒歩8分
・地下鉄東西線「円山公園」駅で、ジェイアール北海道バス「円14 荒井山線 宮の森シャンツェ前行き」「円15 動物園線 円山西町2丁目行き/円山西町神社前行き」に乗り継ぎ、「宮の森1条10丁目」で降車。約1キロ、徒歩13分
・地下鉄東西線「西28丁目」「円山公園」から約2キロ、徒歩26分
※札幌宮の森美術館から約690メートル、徒歩8分
筆者は10月8日のアーティストトークに行けないのが、とても残念です。
おおざっぱな言い方を許してもらえれば、北海道の美術家には
「日常のささやかな気持ちを表現する」
人や
「北海道の大自然に向かい合う」
人が多い一方で
「社会の問題や歴史に目を向ける」
骨太な作風の持ち主が非常に少ないと思います。
岡部昌生さんは別格としても、野又圭司さんは、現代社会を正面から問い直す作品に取り組み続けてきた稀有な作家といっていいでしょう。伊藤隆介さんが変化球なら、野又さんはド直球だといえるかもしれません。
転機となったのは、筆者が見る限りでは、2002年のグループ展「リレーション・夕張」で発表した大型のインスタレーション「グローバリズムの暴力」でしょう。前年の米国同時テロ後、混迷を深める世界情勢に向き合ったことが伝わってくる作品は、荘厳とした預言的な雰囲気をかもしだしています。
その後も、格差社会や、インターネットの急激な普及を皮肉った作品などを発表。中には、やや批判の観念が先走った生硬さの残るものもあったように思いますが、しかし、現代社会に鋭く切り込み、未来を暗示する作風には、揺らぎはみられません。
これまで、北網圏北見文化センターとリアス・アーク美術館(宮城県気仙沼市)、夕張市美術館で個展を開いていますが、札幌の美術館での個展は初めて。
この秋、ぜひ見て、そして考えてほしい、展覧会です。
大型作品7点を中心に構成しているそうです。
2016年10月5日(水)~12月4日(日)午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)、月曜休み(ただし10月10日は開館し翌11日休み)
本郷新記念札幌彫刻美術館(中央区宮の森4の12)
●アーティストトーク
展示室内で作家本人が自作について語ります。10月8日(土)午後2時
□公式サイト http://www.hongoshin-smos.jp/
□ツイッター @sapporochobi
観覧料:一般 500(400)円、65歳以上400(320)円、高大生 300(250)円、中学生以下無料
※( )内は10人以上の団体料金
※障がい者手帳のご提示により、ご本人と付添の方1人まで無料
※札幌芸術の森美術館、札幌宮の森美術館の観覧券半券を持参で団体料金で見られます
野又さんの関連サイト
□マイナスアートのアーティスト紹介ページ http://tokachiart.jp/minus-art/artist/nomata/
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■Sapporo Conception 札幌現代アート交流展 第1弾「思考気流」 (2014)
■となりのひと Art about our neighbor (2012)
【告知】野又圭司展-生きるためにすべてを放棄- (2012)
【告知】札幌彫刻美術館の新シリーズ「New Eyes」第1弾は「となりのひと」(2012年6月2日~8月26日)
■500m美術館 (2010年)
■野又圭司展「石膏・銅・木」(2010)
■ハコトリ(6)(2009)
■立体四人面白半分展 (2009年4~5月)
■北海道立体表現展'08
■下町のコレクション展 2
■北海道立体表現展’06
■野又圭司展(2006年)
■北の彫刻展(2004)
■札幌の美術2004
■北海道立体表現展'03
■くりさわ現代アート展(2002)
■新道展会員小品展(2002)
■リレーション・夕張2002
・地下鉄東西線「西28丁目」駅で、ジェイアール北海道バス「循環西20 神宮前先回り」に乗り継ぎ、「彫刻美術館入口」で降車。約620メートル、徒歩8分
・地下鉄東西線「円山公園」駅で、ジェイアール北海道バス「円14 荒井山線 宮の森シャンツェ前行き」「円15 動物園線 円山西町2丁目行き/円山西町神社前行き」に乗り継ぎ、「宮の森1条10丁目」で降車。約1キロ、徒歩13分
・地下鉄東西線「西28丁目」「円山公園」から約2キロ、徒歩26分
※札幌宮の森美術館から約690メートル、徒歩8分