傍聴絵日記

平成２４（わ）第１５８５号

山本 進



詐欺未遂、傷害、監禁、恐喝、死体遺棄、横領、危険運転致傷、道路交通法違反

【概要】
こちらを参照

【論告】
懲役７年

検事は被告人の主張というか言い訳を「無知、我田引水」とバッサリ。

被害者Cさんに対する監禁容疑。
　デリヘル嬢、と客として知り合ったCさんに対し、自らを余命短い資産家と信じ込ませ小樽、京都、長野等を連れ回した。
　被告人はCさんと撮影した記念写真のCさんが笑顔である事から脅迫を否定。しかし、Cさんは笑顔を作れと脅されていたと証言。

被害者故Dさんの夫に対する、詐欺未遂行為。
　既にDさんが死亡していたと推認される時期にDさんになりすまし、金の振込を要求するメールをDさん夫に送信したが、被告人作成のメールの文面が馬鹿丸出しの文章だったため信じてもらえず、未遂に終わる。
　当該時期に被告人がDさんの携帯電話でメールを送信している様子をCさんが目撃している。

Dさんに対する暴行傷害容疑。
　死亡後１年以上経過して発見されたDさんの遺体顔面には骨折が認められた。他に被告人による暴行を裏付ける証言も複数存在するが、遺体が白骨化している為に死因は特定出来ない。また、骨折との因果関係を証明も出来ない。
　しかし、被告人は薬物の過剰摂取が原因だと証言している事から、当該骨折と死亡原因は無関係ではないと考えられる。
　Cさん監禁時にDさんはまだ存命の筈だがCさんはDさんと会っていない（だと思いました）。

危険運転致傷容疑。
　事故を起こして逃げた事には争いが無い。（言い訳の余地が無い）
　だが事故当時（警察車両から逃亡中）の車速が２～３０km／hだったとトンデモナイ弁解をしている。
　理由：車内に散乱した覚せい剤、注射器を拾いながら走行していたので８０km／hで走行は出来ない。
　しかも、赤信号無視もしてはいない。（↑よそ見運転しているのになぜ断言出来る）
　エアバッグが開いていない、損傷が比較的軽微であるから８０km／hは出ていない。（弁護人主張）
-右折しようとしていた被害車両に左側から鋭角に接触している事故態様から損傷が軽微であっても何ら疑問は無い。また、この態様で開くエアバッグがあるとすればトンデモナイ欠陥品である。（普通は主に正面からの生命を脅かす強い衝撃のみに反応する）