米Vonage Holdingsは米国時間2009年10月5日,スマートフォン向けVoIPアプリケーション「Vonage Mobile」を公開した。米Appleの「iPhone」および「iPod touch」と,カナダResearch in Motion(RIM)の「BlackBerry」対応版があり,VonageのWebサイト,またはAppleのアプリケーション配信サイト「App Store」から無償で提供している。

 ユーザーは,同アプリケーションをインストールすれば,スマートフォンから携帯電話ネットワークあるいはWi-Fi接続を介してインターネットにアクセスし,低価格で国際電話をかけられる。Vonageによると,通話料は,通常の携帯電話事業者の金額より50%以上安いという。

 Vonage Mobileからの国際通話は1分単位の従量課金制となる。例えば,米国から日本にかける場合は,1分当たり0.023~0.16ドル。年内には,すでにパソコン向けに提供している「Vonage World」プランを適用する計画で,60カ国以上に月額定額制でスマートフォンから電話がかけられるようになる。

 発信の際は,相手の電話番号を入力するほか,既存の連絡先リストから選んで簡単にダイヤルすることが可能。発信元の電話番号には既存の携帯電話の番号を使うので,相手は誰からの電話か認識できる。

 なお,iPhone用アプリでは携帯電話ネットワークとWi-Fi接続の両方が使えるが,BlackBerry用アプリでは携帯電話ネットワーク接続,iPod touch用アプリではWi-Fi接続のみで利用可能。

 同様のiPhone用VoIPソフトウエアはルクセンブルグSkype Technologiesも提供しているが,Wi-Fi接続に限定されている(米Internetnews.comの報道)。また,米Googleの音声通信管理サービス「Google Voice」のiPhone用アプリケーションは,まだApp Storeの承認を受けていない(関連記事:「排除ではなく調査中」とApple,Google VoiceのApp Store登録問題で)。

[発表資料へ]