むしろ良いヤツみたいに思えるのはなぜか。
携帯電話とかスマートフォンをなくしたときって、端末そのものがなくなるのも困るんですが、データも全部なくなっちゃうのが悲しいです。そんな痛みがわかるからか、中国でiPhoneを盗んだある人物は、盗んだ端末に入っていた連絡先リストを手で全部書き出して、被害者宛てに郵送したんです。連絡先には1000人分の情報が入っていました。
Independentによると、湖南省に住むゾウ・ビンさんは知らない人とタクシーで相乗りしたとき、その人物にiPhoneをスリ取られてしまいました。そこでゾウさんは代わりのスマートフォンを手に入れると、自分の盗まれた端末宛てにテキストメッセージを送って、iPhoneの中に入っている住所宛てに送り返せと要求しました。その要求は叶えられませんでしたが、まあそこまでは想定内です。
でも、思いがけず返ってきたものがありました。数日後にゾウさんは小包を受け取ったんですが、そこにはiPhoneに挿していたSIMカードと、1000人分の連絡先を11ページにわたって手書きした紙が入っていたんです。
結局iPhoneが返ってきたわけじゃありませんが、SIMカードは返ってこないよりはマシでした。連絡先の方はどっちにしてもクラウドにバックアップされてたんですが、でも何か泥棒の良心みたいなものを感じてしまいますね。だからって、盗んだのが帳消しになるわけじゃないんですけど。
[The Independent via Beta Beat、Image by Gunnar Pippel/Shutterstock]
Eric Limer(原文/miho)