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書評…「Chikirinの日記」の育て方…今までは公共の場で吉野家の牛丼の味を語ってたようなもんだ。。

 

「Chikirinの日記」の育て方

「Chikirinの日記」の育て方

 

 

この本は、ちきりんのペンネームでネット界ではおなじみ、2005年3月に始まったブログ「Chikirinの日記」9年間の運営記で、ちきりんさんが2013年の「唯一の目標」とされていたこの電子本の自己出版を実現されたものです。(自己出版ってことは全部自分で手がけられたってことなんでしょうね。。)

 

現在のちきりんさんの月間200万PVを誇る「人気ブロガー」という立ち位置だけを見てしまうと、「なにか特別な才能があるから・・・」と勝手に思ってしまいそう(もちろんそれもあると思いますが・・・)ですが、この運営記を読むと、むしろ徹底的にブログについて考えてそれを実践してきたからこそ、今があるんだと痛感させられました。実際、ブログ始めて数年間は月1,500PVほどだったそうです。

 

 

まず、この本を読んで僕はブログについて勘違いしてたなぁと思いました。

 

それは「伝えたいこと」よりも「書けること」を書いていたなぁって事です。

 

僕も基本的に毎日更新することを心がけているのですが、それに執着するあまり、誰かのブログや何かの時事ネタに言及するだけのお手軽エントリーができあがり、後から客観的に自分のエントリーを見たら「リピーターにはならないな」って思ってしまうようなものを更新してきました。

 

ブログを毎日更新したいと思った理由は、自分の「思考訓練」だとか「表現力をアップしたい」とかいささか意識高めのものなのですが、いつしかそれが作業に成り下がってましたね。

 

僕も正直、書くからには「多くの人に読んでもらいたい」と思っていますし、実際数ヶ月に一回ははてブによってアクセスが一日数万PVに跳ねる時もあります。でもその成功体験も逆にアダになって「数撃ちゃあたる」戦略が潜在的にあったのでしょうね。

 

僕は、ネットという公共の場で多くの人が知ってるであろう「吉野家の牛丼の味」について語ってたってことです。

 

自分にしか書けない「伝えたいこと」よりも、誰にでも書ける「書けること」を書いてきた結果だと思います。そらPVもなかなか伸びないわ・・・

 

 

一方「Chikirinの日記」の運営では、大きく3つの事を徹底されています。

 

1.ブログで書くことは「伝えたいこと」にとことん絞っている

 

これはまず僕が根底から覆されたことです。

ちきりんさんはブログの内容を「伝えたいことに」にとことん絞っているため、流行の時事ネタを拾って言及したり、大物ブロガーとのやり取りで話題をさらったり、献本をもらったからといって書評を書くような事はしないし、訪れたお店や観光先についても「これは!」と思ったものしか紹介しません。

 

それはなぜか。

やはり「伝えたいこと」に焦点を絞った場合には、それが人に紹介したいほど素晴らしいものでなければならないからです。

 

献本をもらったのに書評を書かないとか、いささか冷たいビジネスライクにも見えるかもしれませんが、献本をもらったことと、それが素晴らしい物であるかは本来別問題です。(僕はもらったことないですけど・・・)

 

 

2.「自分のメディア」を作ることに集中している

 

自分のメディアってことは、もっと分かりやすく言うと「自分の家」のようなものです。

 

そこに行けばちきりんさんの全てが分かるような場所。ちきりんさんは匿名なのでプライベートを除き、どんな事を考え、どんなものが好きで、どんな場所でちきりんさんが言及されているのかがそこで分かります。そう考えると、「1.伝えたいこと」も説明がつくのですが、例えば会社では仕事として自分の意にそぐわないものを扱ったり使用することはありますが、誰しも家で同じことがしたいとは思わないはずです。むしろ自分の家では自分の好みに合ったものをそろえ、不要なものは処分するでしょう。

 

ブロガーの間では、ブログで人気が出て本を出版することは一つの成功の形と言われますが、ちきりんさんの場合は本の出版でさえ、今までちきりんさんの存在を知らない人にリーチして、ブログの新規流入を上げるための手段に過ぎません。この考え方はブログに対する自分の考え方がよっぽど明確で無いと出来るものでは無いと思いました。

 

 

3.徹底的に「検証と改善」を繰り返している

 

前述しましたが、今となっては月間200万PVを誇る「Chikirinの日記」も、当初は月間1,500PV程度だったそうです。それが9年間で個人レベルでは最大のメディアとして育ったのは、徹底的に「検証と改善」と繰り返したからに他なりません。

 

ある時に「炎上」を経験しても、それがなぜ炎上したのか?どのワードがきっかけでそうなったのかを検証して、次に活かします。またある時には、ある特定のネタについて書き続けることによってどれだけのPVを稼げるのかにあえて挑戦されています。

 

こういった検証と改善の繰り返しがノウハウとなって現在があるのだと思います。

 

 

★最後に・・・

昨日こんなエントリーを書きました。

いつもは行かないスーパーで見た格差 http://ow.ly/rdAp3

 

ネタとしては正直「しょうもない」と思いつつ書いたのですが、自分が本当に経験した自分にしか書けないことを、この本で学んだエッセンスに基づいて、文体や改行なども含めて書いてみた結果・・・

f:id:Jazzy-T:20131127114032j:plain

PVが通常の約10倍になりました・・・(汗)

 

(公開するのも恥ずかしいPVですが・・・)

(ステマではありませんので・・あしからず・・・)

 

こんなエントリーを書くと自分のブログのハードル上げてるようなもんですね。

 

 

乞わないご期待。。。

さぁ仕事しよ。