酒に酔って寝ていた男性会社員のバッグを盗んだとして再逮捕されたタレント・みのもんた(69)の次男で、日本テレビ社員の御法川雄斗(みのりかわ・ゆうと)容疑者(31)。3日、東京地検に処分保留で釈放され、報道陣に一礼して迎えの車に乗り込んだ。最初の逮捕から約3週間後の釈放。その間、容疑を認めない往生際の悪さばかりが目立ち、父親の引退騒動にも発展した。無謀な“徹底抗戦”が、自らの首を絞めた格好だ。
御法川容疑者は9月11日に男性名義のキャッシュカードで現金を引き出そうとした窃盗未遂容疑で逮捕され、今月1日にカードが入った男性のかばんを盗んだ窃盗容疑で再逮捕された。
いずれの容疑についても「弁護士と相談してから話す」と否認していたが、1日に弁護士と接見した後に「出来心です。かばんに金があれば盗もうと思った」などと一転して容疑を認め、被害者への謝罪も口にした。その間、事件は連日大きく報道され、みのの親としての責任の取り方もクローズアップされた。
元東京地検特捜部副部長で、弁護士の若狭勝氏は「万引ではすぐに釈放されることがあるが、今回の事案は出来心ではやらない悪質の部類で、事実を認めていたとしても20日の勾留は妥当。最初からすべて事実を認めていたら、再逮捕はなかった可能性はある」と指摘する。
「検察は依然、起訴に向けて検討していて、通常の処分保留とは意味合いが異なる。最低でも罰金、または在宅起訴される可能性も残されている」と若狭氏。御法川容疑者には、自ら招いた厳しい展開が予想される。