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■藤野千鶴子展 (10月23日まで)

2010年10月18日 23時31分41秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 
 札幌のベテラン画家、藤野千鶴子さんは、札幌時計台ギャラリーで毎年個展を開いている。
 正確に言えば、1年おきに、A室で大作中心の展覧会と、3階の部屋で小品展とを、交互に開催しており、ことしは大作の年にあたる。
 このほかにも、美術文化協会と新道展の会員でもあり、他のギャラリーでもイレギュラーの個展を開くこともあって、なかなか多忙である。

 「抽象画は苦手」
とおっしゃる方でも、藤野さんの絵はじっくり見ている人は多い。
 絵の中に、イタズラのように書き入れられた天使や人の顔を探し出す楽しみもあるのだが、それ以上に、世界や宇宙を肯定するような幸福感にあふれているからなんだろうと思う。
 藤野さんの作品の前に立っていると、反復する筆のリズムや、太陽のようなオレンジ色の塊から、「幸せのビーム」を浴びているような気持ちになってくるのだ。

 とりわけ今回の個展は
「ようやく赤を使えるようになった」
と作者自身が振り返るように、ここ数年は黒の地に水色や白が浮かぶ作品が多かった中、明るいオレンジ系の色もふんだんに使われている。
 オレンジ系と青系をうまく調和させている絵もあり、宇宙空間に壮大な音楽が響いているかのようだ。
 

 



 出品作は次のとおり。
宙~トンボ
宙 #7
宙 #8
宙 #9
宙(同題14点)
ねむらない宙 (同題3点)
ウタ (同題3点)
うしろのしょうめん…(同題4点)
はないちもんめ(同題2点)
ねむらない宙2009
眠らない宙
ねむらない宙2010

 次は「宙」の部分。




 片足に重心をかけて制作を続けていたので足が痛む由。お大事に願います。。。



2010年10月18日(月)~23日(土)10:00~6:00(最終日~5:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)


藤野千鶴子展(2009年6月)
ギャラリー山の手を彩った作家展 II (2009年2月)=画像なし

第36回美術文化北海道支部展(2008年9月)
藤野千鶴子展 北緯43°さくら前線札幌発(2008年5月)=画像なし
SAPPORO IS WHITE(2008年6、7月)=画像なし

07年10月の個展
藤野千鶴子こんにちは展(07年)
Finish and Begin 夕張市美術館の軌跡1979-2007、明日へ(2)=画像なし

06年10-11月の個展
美術文化北海道支部展(06年)

藤野千鶴子展(04年)

藤野千鶴子展(03年10月)
美術文化北海道支部展(03年、画像なし)
藤野千鶴子個展(03年5月)

藤野千鶴子展(02年10月)

美術文化北海道支部展(01年、画像なし)



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
写真展、絵画をみて (怜な)
2010-10-21 20:03:05
山本純一写真展、鈴木悠高・個展、藤野千鶴子展を観てきました。
写真展には引き込まれました。本当は写真が好きなんだと思います。

画家の鈴木さんと、少しお話ができました。こちらのブログ記事を拝見してから観ますと、より深く味わうことができます。

実は、現代アートや抽象画をどう見てよいか、わからないというのが正直あります。
でも、作者、藤野さんの作品はわかりやすいですね。太陽からエネルギーを浴びるような、音楽を聴くような幸せ感があります。

写真展、絵画展を観て、美と愛は、幸せにする意味で同じかなという感想をもちました。
こちらの記事を読んで、現代アートや抽象画に関心を持つようになりました。これからも絵画の見方を楽しませて頂ければ嬉しいです。

怜なさん、こんばんは (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2010-10-22 00:06:16
>太陽からエネルギーを浴びるような、音楽を聴くような幸せ感があります。

ほんとうにそうですね。
藤野さんの絵はそんな感じです。

山本純一さんの写真もすばらしいです。
ネイチャーフォトはたくさんの人が取り組んでいますが、山本さんはさすがプロです。

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