第20回 え? 花粉症で眠りの三重苦!?
3月と言えば花粉症の季節である。アレルギー性鼻炎はその代表だろう。スギ、ヒノキなんて文字を見ただけで鼻水が……などという悲惨な人も含めてこの時期は老若男女を問わずマスク姿が激増する。日本人のマスク好きは海外でも有名らしく、この季節に来日する海外からの旅行客は市中に出てそのマスク姿の多さにギョッとするようだ。花粉症の患者は増加する一方なので、そのうちにインフルエンザ→スギ・ヒノキ→ざわちん→ヨモギ・ブタクサ→インフルエンザ、と1年中マスクピープルだらけになってしまうかもしれない。
アレルギー性鼻炎では、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりが3症状と言われる。そのまま鼻炎薬のCMのうたい文句になっているほどだが、これら以外にもさまざまな症状に悩まされる。勉強や仕事に集中できない、思考力や記憶力が低下する、人付き合いが煩わしい、倦怠感、疲労感、いらいら、ゆううつ、などなど。そして忘れてはならないのが、これらの症状を直接間接に引き起こしているのが睡眠問題だということだ。
たとえばアレルギー性鼻炎がある人を対象にしたある睡眠調査がある。回答者の平均年齢は40歳だが75%以上が睡眠で困っており、同年代の一般人に比較して寝つきが悪い、夜中に目が覚める、熟眠できないなどさまざまな不眠症状が高率にみられた。また50%以上の回答者が日中の眠気に悩んでいたという。これはとんでもなく高い数値である。アレルギー性鼻炎によってなぜこれほど多くの人が夜はウツラウツラ、昼はボーッとした春先を過ごさなくてはならないのだろうか。その理由は、彼らが眠りと目覚めを妨げる三重苦を抱えているからなのだ。
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