テキストエディタ「Atom 1.13」が公開、ベンチマーク機能を導入

 米GitHubのAtom開発チームは1月10日、テキストエディタの最新版「Atom 1.13」を公開した。性能を測定できるベンチマークなどの新機能が導入されている。

 Atomはマルチプラットフォーム対応のテキストエディタ。JavaScriptでアプリケーションを実装できるフレームワーク「Electron」を使って実装されており、WindowsおよびMac OS X、Linuxで動作する。パッケージマネージャー機能の統合、自動入力補完、検索と置換、複数のペイン、ファイルシステムのナビゲーションといった機能を備える。ライセンスはMIT License。

 Atom 1.13は2016年11月に公開されたバージョン1.12に続く最新版。Atomの性能改善を支援する取り組みとしてベンチマーク機能を導入した。コードの変更が性能に与える影響を測定できるもので、マシン上でベンチマークを走らせて2種類のバージョンを比較したり、ベンチマークを保存して追跡するなどができるという。性能そのものについても、改善が図られている。

 コマンドラインを利用することなくプロジェクトを再度開くことができるメニューも加わった。メニューでは過去15のプロジェクトまでが表示される。また、.getProjects()や.clearProjects()といったメソッドを含むatom.history APIも加わっている。アイコンフォントのOcticonも刷新され、新しいアイコンが20種類加わった。

 多国語キーボードのサポート改善のためのKeystroke Resolver APIも導入された。キーストロークの定義によりキーボードのイベント処理関連のバグを解決するという。

 これらに加えて、コンテンツのレンダリングにあたって意図しないCSSとのコンフリクトを回避する方法として実験的に採用していたShadow DOMをテキストエディタの要素から削除、代わってLight DOMを導入した。一部のスタイルシートの重複やユーザー体験が複雑になるなどの問題が生じたため、と理由を説明している。

 このほか、使い勝手でも細かな機能強化が加わっている。

Atom
https://atom.io/