Toru Miyazaki solo exhibition “Why we live?”
宮崎亨さんは、良い意味で「永遠の中二」の画家である。
モダニスムの画家たちから見れば、文学臭のようなものが強すぎると思われるかもしれない。
宮崎さんの絵は、構図がどう、色価がどう、というようなことよりも、まず、画面にこめられ、たたきつけられた、魂の叫びと力が、鑑賞する人を引きつけてやまないからだ。
いいかえれば、人間の苦悩をストレートにぶつけ、表現した絵だといえる。
そこには、どろどろした思いや情念が、どろどろのままで渦巻いている。
そして、こういう絵を描いている人は、少なくても北海道ではほとんどいない。
個展は、2003年夏以来というから、じつに8年半ぶり。
ただし、新春恒例のNew Point展や、毎夏に開かれている自由美術の北海道支部展、やはり夏に開催されるグループ展で、学生時代の仲間同士による「芸術団Jam」で作品を見ているので、久々という感じはあまりない。
近年は新道展にも出品を始め、会友になっている。
今回の個展では、シカの角でアクセサリーを作ってみようというワークショップも会期中に行われ、盛況だったそうだ。
大作は自由美術などに出品されたものが多いが、小品もたくさん並んでいるのが、宮崎さんの個展の特徴だと思う。
右は小品「からっぽ」。
他の出品作は、次の通り。
埋もれた歴史
人生のゴール
決していやされない渇き
苦想
道
なぜ生きる
うまれる
苦い実
マイナスを糧に生きる
使い道の分からない力
パンドラの残り物
道
以下は小品。
うまれる(同題4点)
欲望は必ず暴走する
世界遺産
情念
爆心地
英知の勝利
脳内麻薬
おんな
からっぽ
自分が間違っている可能性
あるがまま
かろうじて人間でいられる
つじつま合わせ
レゲエの人
おんな
マイナスがあるからこそ
情念のオブジェ
(メモの文字が汚くて読めないのが1点あります。ごめんなさい)
2011年1月9日(月)~14日(土)10~6時(最終日~5時)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
□ザッキ 情念の芸術 http://www8.ocn.ne.jp/~zakki/
■New Point vol.7 (2010年)
■芸術団Jam.19 (2008年)
■自由美術北海道グループ展(2008年)
■新道展企画 第52回展受賞者展(2007年)
■自由美術/北海道グループ展(2007年)
■New Point Vol.4(2007年)
■芸術団Jam.17 (2006年)
■宮崎亨展(2003年)
■芸術団Jam. (2001年)