『写真:YONHAP/AFLO』

「あの国を相手に日本は甘かった」(朝日新聞元ソウル特派員・前川惠司氏)

 日韓合意は完全に反故にされた。約束どおり、日本側が元慰安婦への10億円の支援金を拠出しても、ソウルの日本大使館前の慰安婦少女像は撤去されない。それどころか、合意から約1年たった昨年末には、釜山の日本総領事館前に新たに慰安婦像が建てられていた。これぞ、やらずぶったくり――。

 しかも、釜山に限らず、韓国全土で慰安婦像がどんどん増えているのだ。

「全体でどれくらいあるのか、韓国メディアも正確には把握していませんが、多くて60体、少なくとも40体以上あると報道されています」(前川氏)

 その背景には慰安婦像が「キャラクタービジネス」と化している現状があると前川氏は明かす。

「慰安婦像は彫刻家のキム・ウンソン夫妻が制作していますが、韓国では彫刻で生計を立てるのは難しい。慰安婦像は商売になるでしょうね。制作資金は挺身隊問題対策協議会などの慰安婦支援団体が集めた募金ですが、募金額は1体300万円といわれています。50体として1億5000万円のビジネスになる計算です。集会などでは、おみやげ用に慰安婦像のミニチュアも売られています。これは一体2500円です」

 かくして、慰安婦像は増えるばかり。韓国全土に建てられた慰安婦像を眺めると、「嫌悪感」ならぬ「嫌悪韓」を抱かざるをえない。

(週刊FLASH 2017年2月14日号)