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【出演者メッセージ】倉科カナさん「ウサギを抱いているところが、一番印象に残った」

2013年06月17日(月)

6月18日放送母を殺した父へ ―親族間殺人・残された家族の苦悩―
でナレーションを担当された倉科カナさんからのメッセージです。

 

20130618_kurashinakana.jpg

――番組のナレーションをされて、どういう感想を持ちましたか。

親族間殺人について、今まで考えたことがなかったし、「親族間殺人」という言葉すらも、私は知らなかったので、正直すごくびっくりしました。
しかも、ナレーションでもありましたが、実はそうしたケース(親族間の殺人)が殺人事件全体の52パーセントにも達しているという。思いもよりませんでした。



 

 

 

 

――今回出演された大山寛人さんの生き方を見て、
どういうことを思われましたか?


難しいですね。大山寛人さんは、父親もいつか死刑になるわけで…。
つまり母も殺され、父も殺されてしまうわけで、
やっぱり自分の遺伝子というのは父と母からもらっているわけで、
その遺伝子、二人共が、というのは…。本当に難しいですね。

 

――特に印象に残った場面は、どこでしたか?

大山さんがウサギを抱いているところです。
他に家族がいない、そのウサギが唯一の家族で、
あそこはやっぱり見ていて言葉にできないです。

 

――この番組をどういうふうに見てほしいと思いますか。

「こういうふうに見てほしい」っていうのは、
私は、自分が関わる映画でもドラマでも、
何に関してもあんまり持っていないです。
なぜなら、見る方々に先入観なく感じてほしいからです。

ただ、私は今25歳で、私ぐらいの年齢、若い人に見てほしいです。
まず、多くの方は親族間殺人というものに接点がないと思うので。
そしてそこで、(当事者が)どういう思いを抱えているのかっていうのも、
やっぱり若い方たちに見ていただきたいと感じました。
同時に、ナレーションでも言っていましたが、
本当に今は誰が人を裁くかわからない時代だから、
いろんな人に見ていただきたい。
いろんな知識を入れておかないといけないな、と。
明日、私が裁判員になって人を裁くかも知れないって思うと、
知識を入れておくのはすごく大事なことだという気がしました。

 

《倉科カナさんプロフィール》
女優。1987年12月23日生まれ、25歳。熊本市出身。  
NHK連続テレビ小説「ウェルかめ」ヒロインとして出演。
その後、活動の場を広げ、映画「みなさん、さようなら」、
ドラマ「dinner」などに出演。
今夏「真田十勇士」赤坂ACTシアターに出演が予定されている。


◎母を殺した父へ ―親族間殺人・残された家族の苦悩―
本放送:2013年6月18日(火) 夜8時

コメント

本を読ませていただきました。勇気をもって、語っていただいたことに感謝しています。
小学6年生の小さい心が、どれほど傷ついたことか、卒業式、おかあさんに見せてあげたかったですよね。お父さんは、その瞬間に踏みとどまってほしかった。息子の顔を思い浮かべて、殺すことだけは踏みとどまってほしかった。想像を絶する壮絶な苦しみを、わが子に味あわせることになることを、考えてとどまってほしかった。
お母さんは、わかってくれています。悲しんでいないと思います。まっすぐ前に力強く歩いている息子をちゃんと、わかってくれています。あなたは何一つ悪くないです。どうか、しあわせになってください。それが、おかあさんの望みだと思います。

投稿:練馬っ子 2013年09月04日(水曜日) 15時58分

非常に重い内容の番組でしたが、大山さんの一言一言を聴き逃さないよう視聴しておりました。大山さん、テレビの前で語っていただきほんとうにありがとうございました。言葉ではうまく言えませんがすごく伝わってくるものがありました。死という言葉を軽々と口にすることは自重したいと思います。折に触れ語られたお姿、お言葉を思い返したいと思います。

投稿:みーころ 2013年06月26日(水曜日) 17時33分

人は演じずにはいられない。
人は社員を演じ、先輩を演じ、後輩を演じ、親を演じ、子供を演じ、(男性ホルモンが増えれば)男を演じ、(女性ホルモンが増えれば)女を演じ、(人間の肉体をまとえば)人間を演じる。
何かに操られるように演じる。
操り人形のようだ。
人はただ自分だと思っている役柄を演じているに過ぎない。
大山さんのお父さんも犯罪を演じずにはいられなかったのだと思う。
本当に悲しいことだ。
そして、犯罪を演じる可能性が全ての人にある。
人を何か上から裁くことに疑問を感じる。
なぜ、犯罪を演じずにはいけなかったのかをシェアするべきだと思う。
犯罪は自分と関係ないとは言えない。
なぜなら、自分の作り出す雰囲気に人はあやつられて演じずにはいられないと思うから。
そうやって、一人一人が作り出す雰囲気のなかで犯罪は育っていくのだと思う。

投稿:ぽー 2013年06月20日(木曜日) 21時24分

番組を拝見しました。
悲しみとか、憔悴を通り越した大山さんの表情は、何とも言いようがない。
区切りがついた後、再起動されることを願います。

投稿:のりちゃん 2013年06月20日(木曜日) 10時25分