懲戒の検事「罷免せず」 証拠改ざんで審査会
大阪地検の証拠改ざん隠蔽事件を巡って懲戒処分を受けた国井弘樹検事(38)=法務総合研究所教官=を罷免するかどうか審査していた検察官適格審査会は12日、不適格とは認められないと議決し、罷免しない決定をした。
審査会関係者によると、委員11人のうち出席した10人の全員一致。法務省によると、委員から「検察改革をしっかり進めるという前提での結論だ」との指摘があった。
審査会の運営規則は会議を非公開とするよう定めているため、議決の理由は不明。
国井検事は厚生労働省文書偽造事件の捜査に加わっていた2009年7月、同僚の前田恒彦元検事(45)=証拠隠滅罪で実刑判決=から証拠の改ざんを打ち明けられたのに放置したなどとして、懲戒処分を2回受けている。〔共同〕