『おんな城主 直虎』第2話・杉本哲太と財前直見に「アホなの?」子役の煽りがさく裂

デイリーニュースオンライン

NHK『おんな城主 直虎』公式サイトより
NHK『おんな城主 直虎』公式サイトより

 15日に放送された「おんな城主 直虎」第2話。今作では第4話まで子役パートが続くとされているので、まだまだ子役中心の話がつづきます。

 第2話の展開でおもしろかったのは、第1話でやたらと推していた「竜宮小僧」のエピソードを回収してきたことでしょうか。亀之丞(藤本哉汰)を逃がすため、服を取り換えて亀之丞になりすまして山中でとらえられたおとわ(新井美羽)。なぜ井伊の姫が早朝に山中を歩いていたのかと今川家の人間に問われ、「竜宮小僧をずっと探していたけど全然見つからないから朝なら見つかるかと思って(テヘッ)」ととっさに答える場面は、頭の良さを感じさせるいい場面でした。

 謀反の証拠を突き付けられて「えっ、あっ」と言っているうちに首をはねられちゃった大叔父さん(宇梶剛士)や、おとわが自分で剃髪しようとしている場面に遭遇してただひたすら口をパクパクさせて「あああああ……」と動揺しちゃう父・井伊直盛(杉本哲太)とは肝の座り方が違うところを見せつけてくれます。もふもふの毛皮をまとった人物が問い詰められてしれっと嘘をつく光景、そういえば去年の大河ドラマで何度も見た覚えがありますねえ……。嘘つきも戦国の世では生き抜くための大事なスキルだとあらためて教えてくれる脚本、いいと思います。

「竜宮小僧は井戸から拾われたというが、そもそもなぜ井戸の中で生きていたのか」という疑問の答えを南渓和尚(小林薫)にぶつけるシーンも、おとわの今後を象徴するようないい場面でした。おとわ・亀之丞・鶴丸(小林 颯)の三人三様の答えのどれが正解かと尋ねるおとわに、「みな正解じゃ。答えはひとつとは限らんからのう。まだまだあるかもしれん」と諭す和尚。いかにも禅宗のお坊さんらしいですね。

 和尚さんのそんなありがたいお言葉から、あの素晴らしい煽りが生み出されるのも脚本の妙。「井伊が滅ぼされないためには今川の命令に従わなければならない」と説得してくる両親(杉本哲太・財前直見)に、二者択一ではなく第三の道を探れば良いではないかと反論するおとわ。「答えはひとつではないと和尚も言っていた。それとも何も考えつかぬあほうなのでございますか?」 第三者だから笑って見てられますが、面と向かってあの笑顔で言われたら腹立つでしょうねえ。ただ、これが井伊直虎の行動指針になったとすると、かなり意味深い場面だったと言えそうです。

 地味に戦国の風習・風俗をしっかり描いているのも今作の特徴。第2話では、村同士などのいさかいで死人が出た場合、そのお詫びとして加害者側から被害者側に差し出される「解死人(げしにん)」としてムロツヨシが登場しました。普段なかなか描かれることがない風習をあえて取り上げたところに、この作品にかけるNHKの気合の入れ用が表れているようです。

 今のところ、丁寧に話を進めている観のある「おんな城主 直虎」。決して嫌いではありませんが、疾走感や爽快感も要所で入れていかないと脱落者が多くなりそうな懸念も。今後の展開にも期待です。

文・中島千代

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