現代版ドラクエ2か?話題沸騰の新感覚スリラー『ドントブリーズ』レビュー (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

『ドント・ブリーズ』公式サイトより
『ドント・ブリーズ』公式サイトより

 デトロイトのうらぶれた若者たちが大金目当てに盲目のジジイの家に強盗に入ったら、ジジイが実はスゴ腕の元軍人で、出口を封じられた上でボコボコにされる。そんな凄まじい企画性でいま話題の映画『ドント・ブリーズ』。タイトルの意味は「息をするな」。このジジイ、呼吸音すら聞きつけて襲ってくるぞ!

■冒険ファンタジー映画の側面も

 しかし、この映画はあらすじだけ聞くと、『ホーム・アローン』のようなコメディタッチに聞こえますが、実はむしろホラー寄りの作品。ジジイも単なる被害者ではなくヤバいジジイだし、どちらかと言えば、強盗に入った若者たちの方に感情移入するような作りになっています。まあ、とはいえ、強盗は強盗なんで「ロクでもない若者たちがロクでもないジジイに殴られる話」と考えてくれてOK。

 この作品は一般的にはホラー・スリラー映画に分類されると思うのですが、しかし、僕が見ていて感じたのは、こいつはある意味「冒険ファンタジー映画でもあるな」ということです。

 不謹慎な話ですが、現代を舞台に考えると、「剣と魔法の世界の冒険」に一番近いのって「強盗」なんですよね。ダンジョンに潜る。モンスターと戦う。お宝を見つけ出して一攫千金。ハイリスク・ハイリターン……。そんなロマンを現代に置き換えると……ほら、強盗じゃないですか?

 そして『ドント・ブリーズ』にはそれら全ての要素が詰まっています。ジジイの家の地下室はまさにダンジョンだし、ジジイはダンジョンを徘徊するモンスターだし、金庫にはジジイの大金が隠されているし、おまけに地下迷宮の奥深くには囚われの姫までいるんですよ! モンスターをブン殴ってカギを見つけて脱出だ!!

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