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この記事の共著者 : Andrea Rudominer, MD, MPH. アンドレア・ルドミナー医師はサンフランシスコ・ベイエリア在住の認定小児科医、総合診療医です。15年以上の経験を有し、予防医療、肥満症治療、思春期ケア、注意欠陥・多動性障害治療、そして異文化対応ケアを専門に行っています。カリフォルニア大学デービス校にて医学博士号を取得後、スタンフォード大学付属ルシール・パッカード小児病院にて臨床研修を修了。さらにカリフォルニア大学バークレー校にて母子健康学修士号を取得。米国小児科協会とサンタクララ郡医師会の会員であり、米国小児科学会では名誉会員を、カリフォルニア州医師会では指導医を務めています。
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エネルギー不足から起こる疲労は、成人の多くに共通した悩みの1つです。慢性的なストレス、長時間労働、質の悪い睡眠、不健康な食生活、運動不足などは、どれも1日中疲れが取れない原因になります。解決策として、即時に活力を高める方法と、生活習慣や食生活を見直すことで身体本来の活力を高める方法があります。
ステップ
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ヨーガのポーズを行う ヨーガを行うことで、エネルギーレベルを高めることが可能です。[1] 下を向いた犬のポーズ、コブラのポーズ、アーチのポーズのような、活力を与えるポーズを行ってみましょう。[2] 時間のない時に立位前屈をするだけでも、エネルギーレベルの上昇には効果的です。
- 立位前屈をする際には、足を肩幅程度に広げ、手でつま先を触るように上半身を前に倒していきます。
- つま先に向かって手を伸ばしながら、無理のない程度に上半身を倒していきましょう。
- これ以上曲げられないというところで、腕の力を抜いてだらりとぶら下がった状態にし、数分間その姿勢を保ちます。呼吸は普通に続けましょう。
- その後、腰から徐々に上半身を上げていき元の状態に戻します。
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深い呼吸をする 深くゆっくりとした呼吸をすることで、エネルギーレベルが高まるだけでなく、身体の中から活力を感じることができるでしょう。 [3] 座った姿勢か、あるいは横になって、5秒数えなから鼻からゆっくりと息を吸い、5秒数えながら口からゆっくりと吐き出します。
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姿勢を正して立つ 自分の立ち姿を時々確認してみましょう。体と心は繋がっているため、姿勢を正しエネルギーに満ちた態度を取ることで、脳に「自分には活力がみなぎっている」という信号が送られます。
- 常に、背骨をまっすぐにして肩を若干後方に引き、胸を開くようにしましょう。
- 猫背になっていることに気づいたら、すぐに直す癖をつけましょう。
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歌を歌う 自分の好きな明るい歌を大きな声で歌うと、いつの間にか活力が湧いてくるかもしれません。[4] 即時にエネルギーレベルを高めたい時には、好きな曲に合わせて大きな声で歌ってみましょう。
- 歌いながら踊ると、エネルギーレベルはさらに高まります。
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散歩に行く 歩くことで、エネルギーレベルを高めることもできます。[5] 活力を高めたい時に、10分から15分間ほど近所を散歩してみましょう。
- 元気の出る曲をヘッドフォンで聴きながら歩くと、さらに効果があるでしょう。
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晴れの日には外に出る 太陽の光を浴びると身体が目覚め、疲れていても気持ちが元気になります。晴れの日には、外に出て10~15分日光浴をしたり、日が当たる窓際に暫く座ってみましょう。[6]
- 日差しが強い場所に15分以上いる場合には、必ず日焼け止めを塗り、紫外線から肌を守りましょう。
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水分補給を十分にする 体内の水分不足はエネルギーの低下につながるにも関わらず、多くの人が十分に水分を取っていないのが現状です。最低1日2リットルの水を飲むようにしましょう。そして、運動をする際には水分摂取量も増やし、通常の2リットル以外に、運動の前後にコップ1杯ずつ水を飲みます。30分以上の運動を行う場合には、運動中にも少量の水分補給をしましょう。[9]
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甘いお菓子の代わりに低糖質の複合炭水化物を摂る 食物に含まれる天然の糖質は脳の正常な働きに不可欠です。一方で、精製され凝縮された糖分(飴、クッキー、甘い炭酸飲料など)は血糖値を急上昇させますが、甘い食べ物で急激に上昇したエネルギーレベルはその後また急降下してしまうため、エネルギーは長続きしません。[10] 天然の糖質を摂取できるおやつの例は、以下の通りです。
- ナッツバターを塗った全粒粉パンのトースト
- 果物
- にんじんスティックとひよこ豆のディップ
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毎日朝食をとる 栄養バランスのとれた朝食は、注意力を高め、さらに代謝を上げるだけでなく、日中の糖分への欲求を抑えることもできます。[11] 朝食には甘いドーナツや朝食シリアルは避けましょう。朝食のアイディアには、以下のような食品があります。
- 全粒粉パン
- オートミール
- 卵
- 果物
- ヨーグルト
- ピーナッツバター
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高タンパクの食物を摂る 高タンパクの食事や軽食によるエネルギーには持続性があります。また、プロテインが豊富に含まれた食事では、組織づくりと組織の修復に欠かせないアミノ酸も摂ることができます。理想的なタンパク源は以下の通りです。[12]
- 鶏肉
- 魚
- 脂肪の少ない赤身肉
- 卵
- ナッツ類
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
- 豆腐
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日中にパワーナップ(短い仮眠)をとる パワーナップをとることで、疲れが取れてスッキリとし、エネルギーレベルが上昇するでしょう。午後に20~30分の短い仮眠をとることで、寝起きにありがちなだるさを感じたり、夜の睡眠に悪影響を与えることなく、集中力を高め、パフォーマンスを向上させるなど、かなり大きな利益をもたらします。[15] 職場で仮眠をとるのは難しい人もいるかもしれませんが、例えば車通勤の人であれば、昼休みに昼食を早く済ませ、残りの時間に車内でパワーナップをとるなど、仮眠をする場所の工夫をしてみましょう。
- パワーナップを実践していることを、上司や同僚に伝えましょう。怠けていると誤解されずにすみます。
- 仮眠直後にコーヒーまたは紅茶を1杯飲んで、スッキリと目覚めましょう。[16]
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運動量を増やす 運動量の激しいエクササイズをすると、疲労が増すかもしれません。一方で、毎日30分~1時間ほど早歩きなどの有酸素運動を継続的に行うことで、身体の組織に十分な酸素や栄養素が送られるため、心臓や肺の働きを高めることができるでしょう。[17]
- 定期的に行う有酸素運動は、気分を良くし、性欲も高まり、さらに快眠を促すため、結果的にエネルギーレベルを高めることになります。
- ウォーキングに加え、水泳、サイクリング、トレッドミルを使ったジョギングなども効果的なエクササイズです。
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糖尿病の検査を受ける 何をしてもなかなか活力が高まらない場合、かかりつけの医師の診察を受け、血糖値を調べてもらいましょう。糖尿病とは、インスリン不足あるいはインスリン抵抗性のために、慢性的に高血糖(血中のグルコース濃度が高い状態)になる疾病です。[18] ヒトの身体は、高エネルギー分子(ATP)を作るために、グルコースを細胞に取り入れるインスリンを必要とします。
- 糖尿病に共通した症状には、睡眠や運動、栄養バランスの取れた食事などでも改善されない、日中に感じる倦怠感があります。
- 頻尿と多尿による脱水症状も、糖尿病によく見られる症状の1つです。またこの症状は、疲労の一因にもなります。
- その他の糖尿病の症状としては、体重の減少、立ちくらみ、目のかすみ、甘い匂いの口臭などがあります。
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かかりつけの医師に、ホルモンバランスの乱れについて相談する 疲労感や倦怠感の原因の1つとして、ホルモンバランスの乱れがあります。ホルモンを分泌する腺の多くは、代謝、エネルギーの産出、そして気分に影響します。医師に相談し、血液検査でホルモンや内分泌腺から分泌される他の分泌物の値を調べてもらいましょう。
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疲労の原因が、うつ病あるいは不安障害ではないか判断する 慢性的な疲労を感じているのに、医療機関での検査結果に特に異常が見られない場合、精神面に問題がないかを考慮してみましょう。うつ病も不安障害も、疲労感の一因となります。[24]
- うつ病の主なサインまたは症状:気分が落ち込む、無気力になる、自己嫌悪をする、集中力の低下、以前は楽しんでいた趣味や活動に興味がなくなる、ネガティブ思考を自分で制御できなくなる、アルコールやドラッグなど危険な行為に依存していく、など。[25]
- 不安障害の主なサインまたは症状:慢性的な不安、緊張、過敏、不安が起こりうる状況(人付き合いなど)を日常的に避ける、コントロールできない不安感に理由もなく襲われる、悲観的な物の見方をする傾向がある、など。[26]
- うつ病や不安障害の症状に心あたりがある場合、かかりつけの医師に相談し、心理カウンセラーや精神科医を紹介してもらいましょう。一般的に、心理カウンセラーはカウンセリングで問題解決の手助けをし、精神科医は身体の症状を診て、抗うつ剤や抗不安薬などの薬を処方します。
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肥満外来への紹介状をもらう 肥満の傾向がある場合、毎日のエネルギーレベルの向上には減量が最も効果的かもしれません。減量することで、身体的な健康やエネルギーレベル、行動力、気分が上がるだけでなく、自信にもつながります。[27] 肥満外来では、減量に取り組むためのやる気が起きるだけでなく、新鮮な果物や野菜、脂肪分の少ない肉や全粒穀物を取り入れた、正しい食事療法も学ぶことができるでしょう。
- 食事療法と同時に運動量を増やすことで、減量がより早く行えるでしょう。
- 減量の鍵は、1日のカロリー摂取量を減らすこと(男性は2500カロリーまで、女性は2000カロリーまで)と、脂肪燃焼効果のある有酸素運動を定期的に行うことです(毎日30分のウォーキングなど)。
- 減量をすることで、疲れやだるさの一因ともなる、2型糖尿病や心疾患のリスクを減らすこともできます。
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ポイント
- 活力レベルを正常に保つための必要最低カロリー摂取量は、平均的な成人男性で約2500カロリー、平均的な成人女性で約2000カロリーになります。カロリー摂取量不足も過多も、エネルギーレベル低下につながります。
- テレビの見過ぎもエネルギーレベルを下げてしまいます。特に日中はテレビを見すぎないようにしましょう。
- テレビと同様に、タブレットやスマートフォンなどに多くの時間を費やしても疲れやすくなります。この傾向が強い人は、こういった電子機器に触れる時間を減らしましょう。
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注意事項
- 極度の疲労、倦怠感、エネルギー不足などは、何かの病気の症状の現れかもしれません。症状が1週間以上続くようであれば、医師の診断を受けましょう。
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出典
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3193654/
- ↑ http://www.yogajournal.com/category/poses/yoga-by-benefit/energy/
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16624497
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3011183/
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1470658/
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2290997/
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24071782
- ↑ http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/in-depth/caffeine/art-20045678
- ↑ http://www.health.harvard.edu/healthbeat/eating-to-boost-energy
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- ↑ http://www.clemson.edu/extension/hgic/food/nutrition/nutrition/life_stages/hgic4106.html/
- ↑ http://www.helpguide.org/articles/healthy-eating/protein-to-strengthen-your-body-and-mind.htm
- ↑ http://www.apa.org/topics/sleep/why.aspx
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- ↑ https://sleepfoundation.org/sleep-topics/napping
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9401427
- ↑ http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/fitness/in-depth/exercise/art-20048389
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/diabetes/in-depth/diabetes-symptoms/art-20044248
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/hypothyroidism/basics/symptoms/con-20021179
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/addisons-disease/expert-answers/adrenal-fatigue/faq-20057906
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/menopause/basics/definition/con-20019726
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/anemia/home/ovc-20183131
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/anemia/home/ovc-20183131
- ↑ http://www.webmd.com/sleep-disorders/excessive-sleepiness-10/how-tired-is-too-tired?page=2
- ↑ http://www.helpguide.org/articles/depression/depression-signs-and-symptoms.htm
- ↑ http://www.helpguide.org/articles/anxiety/anxiety-attacks-and-anxiety-disorders.htm
- ↑ http://www.cdc.gov/healthyweight/losing_weight/
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