一橋大学が例年6月に開催している、新入生が主体となって参加する学園祭『KODAIRA祭』。この初日の2017年6月10日に作家の百田尚樹氏の講演会が開催されることが物議を醸しています。

この講演会について、百田氏が「悪質なヘイトスピーチを繰り返してきた」として、反レイシズム情報センター(ARIC)が「差別を許さないKODAIRA祭の実現」「イベントに登壇する全てのゲストに対し、反差別ルール・ポリシー徹底の通知と守れない場合の登壇者を断る」こと、さらに百田尚樹氏講演会について「差別を行わない旨を宣言する等の特別の差別防止措置の徹底」と、それが認められなかった場合の企画の中止を求めた署名を『Change.org』で実施。2017年4月20日の時点で6700人以上の賛同者を集めています。

百田氏は、2017年4月13日にも北朝鮮情勢に関するツイートが問題視されたばかり。

もし北朝鮮のミサイルで私の家族が死に、私が生き残れば、私はテロ組織を作って、日本国内の敵を潰していく。

『Change.org』のキャンペーンでも、このツイートから派生して「マイノリティへの殺人・ジェノサイドの予告を含む、極めて危険なヘイトスピーチが数多く散見される」として「学園祭期間中に深刻な差別・暴力が誘発されることを憂慮せざるをえません」としています。

一方で、大学の自治に対しての干渉について一石を投じる意見もあります。一橋大学OBのネット編集者・中川淳一郎氏は次のようにツイート。

こりゃ、ひでぇな。change.org に梁さん、出したのかよ。百田尚樹はクソだが、学生自治でやっていることにダメ出しをし、数の論理で撤廃に追い込むのはどうよ。マジでKODAIRA祭実行委員会、お前ら余計な圧力に屈するなよ。梁さん、今朝の東京新聞読んでます

「反レイシズム」の代理戦争の様相を呈してきた『KODAIRA祭』。百田氏の講演が開催されるのかどうか注目されます。

※画像は『Change.org』より
https://goo.gl/Sgm0mn [リンク]