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■細木博子個展 (10月25日まで)

2008年10月24日 22時11分10秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 
 なかなか充実している今週の時計台ギャラリー。
 A室は、札幌の新道展会員、細木博子さんの、6年ぶりの個展です。

 20点ほどの作品は、すべて「時の流れのなかで」と題されています。


           

 左は近作にはめずらしく馬が登場しています。
 しばらく放置していた抽象画を、90度向きを変えたら、線が見えてきて、そこから絵を発展させていくと馬になったそうです。
 「馬がないと細木さんらしくない-といわれることもあります」
 筆者は、個性的な近年の作品のほうが好きですが。


        

 昨年の新道展に出品した作品。
 右下に小さく遊園地のような情景が描かれています。

 つぎの2点は、ことしの新道展の出品作と、それと個展会場でならべるために描いた最新作です。
 画像の大きさが異なりますが、同じサイズの作品です。




           

 ご本人は、色が地味なので新道展の会場で目立たなくて-と謙遜されていましたが、モノトーンで、かえって目につくと思います。
 「ごみが投棄されたりして、汚されていく森」
がイメージされているとのこと。ただ、そのような意味が明示されていなくても、じゅうぶんにおもしろい絵だと思います。


           

 拡大図。
 よーく見ると、小さく馬が描かれています。
 葉のようなものは、ごみのようでもあり、ただの抽象のようにも見えます。
 それがおもしろいのだと思います。


 前回の個展もA室でしたが、細木さんに絵を指導していた同会員、阿部国利さんが予約してくれたのだそうです。
 しかし、阿部さんは病いえず、個展を見ることなく亡くなりました。  

 「七回忌なんですよね」
と細木さんはしみじみ。
 阿部さんに教わっていたころは、木馬を横向きにとらえて周囲の空間を広くとった作風で、師匠の影響が感じられましたが、その後はどんどん独自性を増しています。


2008年10月20日(月)-25日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A

2002年の個展(画像なし)


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