中国・インドなどかつての発展途上国が世界経済をリードする時代、アフリカは貧困から抜け出せない。『最底辺の10億人』ではアフリカを取り巻く4つの罠を指摘する。
中国・インドなどかつての発展途上国が世界経済をリードする時代。その一方、最貧国を抜け出せない国々がある。アフリカである。そこに住む10億人がなぜ貧困に追いやられているかを分析し、その対策をまとめた1冊。著者は世界銀行出身のアフリカ経済の世界的権威だ。
著者は4つの罠(わな)を指摘する。
4つの罠からアフリカを離すためには、賢く援助する必要があるという。闇雲な援助は武器となって紛争を悪化させることもある。技術支援を行い、産業が生まれるためのリスクマネーを供給し、経済成長につなげる。そのことで、4つの罠を和らげることができる。
技術力を持ち、武器を輸出することのない日本が、アフリカに果たせる役割は、きっと大きいはずだ。
RCF代表取締役。一橋大学卒業後、バー経営、マッキンゼーを経て独立。「100年続く事業を創る」をテーマに講演・コンサルティング活動に従事。創業前の若者に1億円投資するスキームを企画運営し、話題を呼ぶ。「雇われ経営参謀」として500人以上の経営・企業相談を受けてきた。ブログに毎日書評を掲載し、現在1200冊超。
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