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弁護士職務基本規程49条2項は,「弁護士は,国選弁護人に選任された事件について,被告人その他の関係者に対し,その事件の私選弁護人に選任するように働きかけてはならない。」と定めている。
その理由は,「国選弁護人が,報酬が低額であること等を理由に十分な弁護活動ができないなどとして,被告人その他の関係者に対し私選弁護人に選任するよう働きかけることは,国選弁護人全体の職務の公正さを疑わせ,ついには国選弁護制度の公正さを害するに至ることから,これを原則として禁止することにある(日本弁護士連合会弁護士倫理委員会編著 解説弁護士職務基本規程第2版123頁10行目以下)。
先日ご相談に来られた方が,「起訴された事実には納得がいかなかったが,一審の弁護士さんが『認めれば絶対執行猶予になる』と言ったので認めた。それなのに実刑になった。」と言われた。
そこで,どのような経緯でその弁護人を選任したのか尋ねたところ,「国選弁護人になった弁護士に『私選弁護人に選任して欲しい。その方がやりやすい。』と言われて私選弁護人に選任した。」ということだった。
これは明らかな弁護士職務規程49条2項違反である。
しかも,事実は違うと言っている人に認めるように言うこと自体おかしい上,裁判官が宣告する判決の内容は弁護士には分からないのだから,「絶対執行猶予になる」などとは弁護士としては絶対に言えない。
こんなひどいことをする弁護士は一体どこの弁護士かと思って聞いてみたら,何とある弁護士法人の弁護士であった。
同じ弁護士として恥ずかしい,何とも残念な話であった。