曇天の下で、一人のスタジオで。僕は、花に翻弄され続けた―。悦楽の瞬間を60舞の写真に定着させた、フェイク・ドキュメンタリー。
花の写真を撮る人は大勢いますが、ほとんどは作家性のない、言い換えれば、誰が撮影してもさほど変わらない写真です。
札幌の写真家、岡本和行さんの作品は違います。フラットな光線に浮かび上がる花は、ごく即物的でありながら、なまめかしさに満ちています。
どこから見ても花の写真に違いないのですが、いままで見たことのない花の写真です。この数年、美術館での展示が増えていることも、特徴です。
それにしても、おもしろいと思うのは、筆先に感情をこめて描くことが可能なように思われる絵のほうが即物的なことが多く、現実をそのまま切り取ると思われがちな写真のほうがかえって、創造したもののように見えるという逆説です。岡本さんはべつに画像を修整したりしているわけではありません。にもかかわらず、ごくリアルな写真がかえって絵のように見えるという事態は、ほんとうに興味深いことだと思うのです。
2011年10月5日(水)~23日(日)正午~7時(最終日~5時)、月曜休み
ギャラリーミヤシタ(札幌市中央区南5西20 地図D)
□Studio K2 サイト http://www.studiok2.jp/
□花美ブログ http://studiok2.exblog.jp/
■札幌美術展 真冬の花畑 (
2010~11年)
■岡本和行写真展「花美」(2009年5月)
◆岡本和行写真集「花美(HANABI)」
・地下鉄東西線「西18丁目」駅1番出口から700メートル、徒歩9分
・市電「西線6条」から850メートル、徒歩11分
・ジェイアール北海道バス「南3西20」から340メートル、徒歩5分
・ジェイアール北海道バス「南3西25」から550メートル、徒歩7分
是非、見に行ってこようと思っています!
それは楽しみですね。
個人的には、今回の案内状がモノクロなのがちょっと気になってます。