モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

プロジェクトの失敗はスタート時点にあり。キックオフ前に、ミッションマップを作ろう。

あなたは、プロジェクトをスタートするに当たって、まず何を行うでしょうか?
PMBOK(ピンボック)など、プロジェクトマネジメントの手法も使ってはいたのですが、私には複雑すぎて、実用にて使いこなすことができませんでした。


そこで最近、私はある1つの事を必ず行うことにしています。(私は、これをミッションマップと読んでいます。)
それは、ドラッカーが、コンサルティングを行う際に当たってまず行うという5つの質問について、話し合うという事です。

経営者に贈る5つの質問

経営者に贈る5つの質問

5つの質問は実にシンプル。


1.あなたの会社(プロジェクト)のミッションは何か?
2.あなたの会社(プロジェクト)の顧客は誰か?
3.あなたの会社(プロジェクト)が提供する価値は何か?
4.あなたの会社(プロジェクト)にとっての成果とは何か?
5.あなたの会社(プロジェクト)の計画は何か?


この5つに対してだけは、どんなにプロジェクトの成果を早く求められても、必ずメンバー間でじっくり合意を行い、プロジェクトを進めるようにしています。


まず、「あなたの会社(プロジェクト)のミッションは何か?」ということ。
これは、「社会において、どんな貢献をしていこうとするのか?どんな機能を果たしていこうとするのか?」ということです。社会とは、大袈裟と思われる人は、「会社の中において」と置き換えて頂いてもOKです。
社会に貢献しないプロジェクトなんか意味がありません。


プロジェクトを進めるに当たって、いかにワクワクするミッションを掲げて行うか?メンバー全員が心を躍らせるようなミッションを目指していくか?がプロジェクト成功の鍵を握ってきます。
退屈なミッション、平凡なミッションだと、メンバー達が「仕方なくプロジェクトに参加している」という状況になってしまいます。


例えば、飲食店で「マニュアルを作る」というPJ(プロジェクト)を発足させる場合。
単に、「今、やっていることをマニュアル化しよう」というミッションだと、そのPJ(プロジェクト)にワクワク感なんて生まれません。
例えば、せっかくマニュアルを作るのだから、「お客様に、『このお店で記念日ができて良かった!』と感動して頂くマニュアルを作ろう!」「マニュアルが面白すぎて、新人が家に帰っても勉強してしまい、3日間で仕事を覚えてしまうようなマニュアルを作ろう!」なんていうミッションならどうでしょう。マニュアル作成PJがワクワクしたものに思えてきませんか?


企業もプロジェクトも、参加者の心をつかむようなミッションの設定が、成功の鍵です。
チープで、退屈な志では、情熱など湧き起こらないからです。私はプロジェクト成功の鍵は、ココにあると思います。
志の上手な作り方については、12月22日に出る私の新刊「ワクワク仕事チームを生み出す上司力」にまとめています。また近々ご紹介させてもらいます。


次に、そのミッションを実現するに当たって、「顧客は誰か?」「提供していこうとする価値は何か?」を考えていきます。

もう少し、ミッションを具体化していくということですね。
「ミッションは、具体的に誰を対象に提供しようとするのか?」
「ミッション実現の為には、その顧客達に、どんな価値を提供していく必要があるのか?」を考えていくことです。


「顧客と、提供すべき価値」が決まったら、「成果」として具体的に何が必要かを決めていきます。

PJに限らず、組織は常に「成果」を意識していく必要があります。具体的「成果」がはっきりせずして、PJはうまくいきません。
「提供していこうとする価値が、ホントに実現できているかを測定可能な成果」或いは、「最終完成物として、どのようなモノ・どのような条件を満たす必要があるのか?」を具体化していくという事です。これが「PJの見える化
目指すべき成果をはっきりさせていく事で、その成果が出ているかどうかをモニタリングできる仕組みを作ることができます。
メンバー一人一人が、常に成果を念頭にPJを進めていくことになっていきます。


そして最後に、「価値や成果」を実現しようとすれば、具体的にどんな計画を進めていこうかをまとめていくことにします。プロジェクトの推進計画書、スケジュールを確定していきます。


「ミッションマップ」が出来上がったら、3つの質問をしていきます。
1つが、「なぜ、そのミッションを実現しなければならないのか?」ということです。
ミッションを実現する事は、どんなメリットがあるのかという事ですね。これがハッキリしているほど、強いミッションということ。


2つめが、「そのミッションは、ホントに私達がやらなければいけないのか?」ということです。
自分達が取り組む必然性です。PJとして取り組むので在れば、「自分達しかできない!」と思えれば思うほど、情熱が掻き立てられるからです。


3つめが、「そのミッションは市場(お客様)は、ホントに求めているのか?そのミッションは、時間が経つと共により市場(お客様)ニーズの高いモノになっているのか?」ということです。
市場ニーズのないモノに取り組んでも、自己満足でしかありません。市場から認められるモノ、よりそのニーズが大きなものに取り組んでいく方が、やりがいを感じることができます。


3つの視点で、ミッションを最終チェックしていき、ミッションマップに修正を加えていきます。
この質問に、メンバー達が答えることができるミッションマップができて初めて、PJのキックオフとしています。(スタートした後は、常にこのミッションマップをPJ会議前に、再読することにしています。)

皆さんはPJスタートに当たって、どんな工夫をされていますか?



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