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カンヌ1日目-デート系アプリTinderの創業者が登壇/博報堂「ZEN meets ANIME」セミナー【編集部カンヌ通信】

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カンヌ1日目が終了しました。初日の主要なセミナーを2つピックアップしてご紹介しましょう。

デート系アプリTinderの創業者が登壇

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一つ目は、人気急上昇中のアプリ「Tinder」の創設者が登壇したSAPIENTNITROのセミナー。ここ数年、カンヌにはFacebookのザッカーバーグなど、その時々の新興ソーシャルメディアの担い手たちが登場しますが、今年は「Tinder」のSean Radがそのポジションに当たると言えるでしょう。

デートアプリや出会い系アプリとして知られる「Tinder」ですが、2012年9月に創業した後、今では4500万人が利用し、累積60億のマッチング、300のマッチングが1秒で行われるほどに急成長。「Snapchat」などと並んで大きく台頭してきています。

Tinderの特徴は、UIで言えば「スワイプ」。画面に出てきた情報(Tinderの場合は人ですね)を好きか嫌いか瞬時に選択し、右にスワイプで「好き」、左にスワイプで「NO」を繰り返し、ユーザーの好みを学習していくというものです。

現在、実に14億のスワイプが1日で行われています。広告も同様で、「ディシジョン・メイキング」を瞬間瞬間で要求するメディアというところに大きな特徴があります。

引きつづき、セミナー内で紹介されていたFacebook、Snapchatとの比較を引用してみましょう。

  • スナップチャット はリアルタイムの写真をアップするメディア。
  • Facebookはハイ・キュリオス(より情報を深く知りたいニーズに応える)。かつ「スクロールさせるのでSlowなメディア」である。
  • TinderはもっとスピーディでかつサクセスフルなSNS。

さて、この先このTinderにはどんな展開が待っているのか? 代表のSean氏は「コネクティング」メディアである、と繰り返し言っていました。実際に旅先で土地に詳しい友人を探す、ビジネスの相手を見つける、などの目的にも利用されており、今後はTinder shoppingを行う意向もあるようです。

Tinderを理解するキーワードは「コミュニケーション」「コネクティング」「トランスペアレント(透明性)」の3つ。プライバシーの問題は、テクノロジーでカバーする(できる)と非常にポジティブに言っていたのが印象的でした。

なお、今日は韓国のCHEILのセミナーもあったのですが、その中でこれからのSNSの将来予測キーワードの中のひとつに「コネクティブ」が挙げられていました。

人と人をリージョンを超えてつなげたアプリの事例として挙げられたのは「South Korean-North Korean translator」。北朝鮮と韓国の言語を翻訳するアプリです。

両国は言語の源流は同じだが、細かい単語が異なり、実はお互いに理解出来ないところも少なくない。そこで携帯のアプリで文字を読むと該当する単語が翻訳されるアプリ開発し、「北朝鮮と韓国はいつか再会する」というメッセージで多くの共感を得たとのこと。

人と人の間を「つなげる」ために何ができるか? 「つながり」をアップデートするために、どんな新しいアイデアと仕組みを持ち込めるのか? カンヌ期間中、これからも何度も出会いそうなテーマです。

次ページ 「博報堂「ZEN meets ANIME」セミナー」に続く

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