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■増田寿志展 (2013年12月10~22日、札幌) 12月14日ギャラリー回り(2)

2013年12月16日 21時51分41秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(※タイトルの開催年が2014年になっていたので、修正しました。12月23日)

 増田さんは、スーパーリアルな動物の絵を描きます。毎年このギャラリーエッセで個展を開いているほか、本州での個展、学習図鑑や洋書の挿絵担当など、幅広く活動しています。11月からは、北海道新聞「日曜文芸」面のカットも描いています。
 ペン、鉛筆、アクリルなどの併用で、背景は白く残しているあたりが、図鑑的といえるかもしれません。しかし、背景が白くなければ、モノクロ写真だと信じてしまいそうなほどリアル。細密なタッチで、動物そのものの姿に迫っています。

 今回の個展は約30点。
 学習図鑑のスズメやシジュウカラなど、着彩されているのが5点ほど。
 また、江別在住の英国人 Mark Brazil さんが書いた「THE NATURE OF JAPAN」の挿絵として、ニホンカモシカなどの作品があります。
 しかし、いちばん多いのは、道内のエゾシカ、タンチョウ、キタキツネ、エゾモモンガといった動物や鳥類です。 

「たしかにロシアやアラスカの大自然はすごい。でも、生まれ育った北海道の自然も、手付かずの部分は少ないかもしれないが、いろいろな植生が交じっているなどの良さがある。北海道の自然を、大げさな言い方になるかもしれませんが、再発見というか、再認識しているところです」
というようなことを増田さんはおっしゃっていました。

 学習図鑑の動植物は、カラー写真・図版が進歩した今も絵画で表現されています。
 写真では、コントラストが強すぎたり、ちょうどいい具合にうつっていなかったりして、1枚ですべてを語るには物足りない場合が多いのだそうです。
 絵だと、複数の画像を組み合わせたり、もっとも典型的な格好をとらせたり、自由にできるということです。
 増田さんの作品を見ていると、写真がこれだけ発達しても、絵画の仕事の余地はまだまだ残されているのだなあと思いました。

 来年10月には、神戸の画廊で個展が決まっているそうです。
 また、ギャラリーエッセでも個展を開催します。


2014年12月10日(火)~22日(日)午前10時~午後7時(最終日~午後5時)
Gallery esse (札幌市北区北9西3 ル・ノール北9条)
※モスバーガーの北隣です



□増田寿志 WILDLIFE ART http://www.masuda-art.net/

WILD LIFE ART 水の響・風の音 増田寿志作品展 (2008)


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