<金口木舌>ビーチサッカー界の「レジェンド」


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 実績や人気などから「レジェンド」と称賛されるスポーツ選手がいる。42歳5カ月のW杯最年長優勝記録を持つスキージャンプの葛西紀明さんやJリーグ初、50歳でゴールを決めた三浦知良さんは、世界でも知られる存在だ

▼ビーチサッカー日本代表として初めて100試合出場の歴史を刻んだゴールキーパーがいる。南城市出身の32歳、照喜名辰吾選手だ。現在110試合、サッカー日本代表でも100試合超えは数人しかいない
▼沖縄国際大学の時に代表入り、5月上旬にあったW杯は8大会連続出場だった。世界を知り尽くすベテランだが、競技を始めた頃は100試合は夢の数字だった
▼ビーチサッカーは当初、サッカー愛好者のレクリエーションとして位置付けられていた。規則が統一されたのは25年前で、各国で競技として浸透し始めて十数年と日は浅い
▼照喜名選手も遊び感覚で始めたのが国際舞台への第一歩だった。自宅近くのビーチや、県内各地の砂浜で親しんだ。「足の運び方などサッカーの基本をより追求している」と、足場が緩い場所で、はだしでプレーする魅力を語る
▼年中プレーできる沖縄は環境に恵まれている。日本代表候補に県関係者8人が名を連ねたこともある。トップ選手輩出へ可能性がある競技だ。あす始まる九州リーグの沖縄開催は8月。夏の日差しが似合う競技に触れるチャンスだ。