北海道美術ネット別館

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■京都造形芸術大学OB「North-Khaos展」 (11月22日まで)

2008年11月18日 21時09分39秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 京都造形芸術大の卒業生で、道内在住・ゆかりの13人によるグループ展。
 おなじ大学の卒業生展は、先ごろアルテ・ピァッツァ美唄でも開かれています。

 絵画、染織、陶芸、コンピュータグラフィクス、論文…と、多岐にわたる展覧です。
 駆け足で拝見したので論文は読んでおりません。ご諒承ください。

 また、これから何人かの作品についてふれますが、書いてある作品とそうでない作品に優劣があるというわけではありません。恣意的な選択になっている点、ご理解願います。

 冒頭画像のうち左は、横川優さん(男性です)の、先に開催された道展の入選作です。横川さんは技法的にはオーソドックスな写実ですが、美しい女性を描くことが多く、ロマンティシズムを秘めているように感じます。

 そのとなりは、中田登さんの油彩・アクリル併用の絵画で、やはり道展入選作です。
 絵の中に、ユリなどを描いた小さなカンバスをたくさん並べて、画面づくりをしています。中田さんは二科展にも出品しています。


           

 右側は木村浩美さんの日本画の大作。
 墨を豊かに使った描法にひかれます。
 そのとなりは、小梁川貴子さんの日本画。
 カエルが良いアクセントになっています。
 どちらも、微妙な湿り消えや空気感が表現されているようです。派手さはありませんが、好きな作品です。


           

 北海道陶芸家のメンバーでもある田嶋裕子さんの「風の風景」シリーズが右手前に置かれています。題のとおり、風が刻んだ跡のような、ユニークな造形です。
 澄んで深い緑色のたまりがあったので
「きれいな釉薬ですね」
と言ったら
「釉薬じゃないんですよ」
とのお答え。なんと、ガラス片を溶かしているのだそうです。窯の中で溶けたガラスは、冷えて固まる際に貫入が生じます。なるほどー!


 出品作は次のとおり。
五十嵐伸幸(陶芸、美唄)「華炎」「彩炎」
泉 静香(論文、パリ)「エジプトマニア-パリのスフィンクス」
上野 泉(陶芸、函館)「加温(かおん)」
加藤侑子(陶芸、空知管内南幌町)「藁のいたずら」(同題3点)
木村浩美(日本画、札幌)「協奏」
小梁川貴子(日本画、小樽)「雨児」「春音」
佐藤きわ子(染織、札幌)「流れる!うごめく!」「CHECK and STRIPE」
田嶋裕子(陶芸、札幌)「風の風景 I」「風の風景II」「風の風景 III」「花器etc」
中田 登(洋画、札幌)「ART in ART '08」「花の命」「ROSE」
長谷川千子(日本画、函館)「花火」「しだれ桜」「つゆくさ」
皆川 浩(CG、岩見沢)「春光の十勝岳」「晩秋の夕日」
宮崎香奈(論文、旭川)「テレビゲームの構造-演じ手としての身体」
横川 優(日本画、札幌)「里の朝」      


2008年11月17日(月)-22日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A


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2 コメント

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Webアップ有難うございます (n-nakata)
2008-11-19 21:44:22
多忙の折、ご来場頂き有難うございます。
お逢いしお話も出来で、梁井さんの勢力的な取材に、これからの造形・創造にパワーを頂きました。
次回もご来場お待ちします。
Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2008-11-19 23:08:48
こちらこそどうもありがとうございました。
以前から北海道美術ネットをご覧になっていただき、うれしい思いでいっぱいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

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