各誌正月ボケとでも言うべき低調ぶりだ。
『週刊文春』(1月15日号)、『週刊新潮』(1月15日迎春増大号)、ともに「左柱」が紅白歌合戦の「楽屋ウラ」(『文春』)と「舞台裏」(『新潮』)。
紅白もオリンピックと同じでやる前の情報は気にかかるが、競技や舞台を実際に見たらそれで終わり。あっという間に興味は失(う)せてしまう。しかも、もう昨年のことだし。
そんな中でひとり気を吐いているのが『週刊ポスト』(1・16/23)。
「新年特別提言」と銘打った曽野綾子さんの「『戦争の悲惨』より『戦時の英智』を伝えよ」は曽野さんにしか書けない卓説。
戦後70年、新聞やテレビでは「戦争を語り継ぐ」という論調が喧(かまびす)しいが、と曽野さん。
〈昨今の「戦争は悲惨なもの」という一面的な論調は、大人の考え方ではない(中略)戦後の日本人はとりわけ戦争というものをヒューマニズムで語ろうとしすぎています〉