2009年12月2日水曜日

ビジネススクールが見る日本とは?

World Economy and Future Prospectsのクラスの最終回は、Japan。この授業は、全10回に渡って、各地域のマクロ経済状況や、最近の経済的な話題を概観するというもの。

カバーしたエリアは、ユーロエリア、アメリカ、南アフリカ、中国、インドなど。その他のトピックとしては、グローバリゼーション、金融危機など。一応、まだ世界第二位の経済大国だからかどうかは分かりませんが、有り難いことに、一コマ日本が入っているという感じです。

それでは、ビジネススクールは日本のことをどう見ているのでしょうか?

日本への関心は?


このクラスは、出席をとりません。したがって、そのクラスの出席状況を見れば、おおよそそのテーマへの関心度が分かるというものです。このクラスの出席状況はどれだったでしょうか。私がザッと見るところ、出席率は50%といったところです。驚異の低出席率!

さて、次回以降、日本は一コマ維持できるでしょうか?考えようによっては、日本をはずして、アジア全域で語ったり、ロシアにもっとフォーカスしたりとか、色々とクラス・ポートフォリオの組み直しはできそうですが。

さて、低出席率に話しを戻すと、たしかに、最終回でモチベーションが下がってきている、試験で忙しいという理由も考えられなくもないですが、この意味するところは何でしょうか?

経済・政治という側面からみた日本への関心度は極端に薄れていることを実感するともに、このクラスのFuture Prospectsに対しても憂慮したい気分にさせられるのです。一方で、文化・食に対する関心は明らかに高いように思いますので、全てがダメなワケではないのが救い。


日本はミステリアスな国?

冒頭のクラスメートの質問:

“日本は、イノベーションを次々とやり、テクノロジーはすごいし、日本に行くと、ありとあらゆるものがよくOrganiseされているし、きれい。一方で、ニュースを通して聞こえてくる日本は、失われた10年、長期低迷などGloomyなものばかり。この矛盾は何なのか?”

なるほど。

週に何回かコンサルティング・ファームの模擬インタビューを日本企業を題材にケースを出しているのですが、ほぼ100%の学生は、「日本は、Technologically advancedな国だから・・・」という枕詞をつけてくるので、そういうパーセプションなのでしょう。

にもかかわらず、たしかにFinancial Timesなどから聞こえて来るニュースは、ここ最近いいいものを見たことがあまりない。ここが外国人にとって、日本のミステリアスな部分なんですね。

教授の回答は、Good question。難しい質問がくると、先生はこういう傾向があります(笑)。たしか、言っていたのは、これはDeveloped Countryの直面するチャレンジで、西欧諸国も参考にしないといけない。均衡点に達してしまったので、Total factor productivity(技術、生産性など)を押し上げる構造的なリフォームをしないとダメかもしれないというもの。

まとめると、スゴそうなんだけど存在感がない国、という感じでしょうか。

次回は、クラス内容のポイントについて。

(続く)

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