大学院進学希望者あらわる | 大学という斜陽産業

大学院進学希望者あらわる

ゼミ生が相談があるというので、何だろうと思ったら、「大学院に進学したい」という。


察しの良い方は気づいたかと思うが、4年生である。そう、就活がうまくいっていないらしい。


もしこのゼミ生が無事大学院に進学できたら、学部のゼミから大学院まで継続して自分が指導することになる初の学生ということになる。今更であるが(これまでは他大学から進学してきたり、他学部出身者ばっかりだった)。


でも、あまり嬉しいことではない。


そのゼミ生は、マスターを終えたら、民間企業に就職したいらしい。


はっきり言って、勤務先の場合、新卒に比べて院修了の方が不利になることはあっても有利になることはない。その旨を念押ししたが、両親も納得の上、フリーターになるよりはマシという選択らしい。


これも不景気の影響か。


先日も不景気の影響か日本人の大学院志願者が増えたと書いた。そのゼミ生に聞くと、同じように就活がうまくいかない者の間での会話では、「大学院でも行こうか」という会話が増えてきているようである。 今後同じような学生が増えるのかもしれない。


おいおい、後ろ向きな進学理由だな、なんていうつっこみを入れたくもあるが、彼/彼女たちにとっては切実な問題であることは間違いない。