江川さんが一連のオウム報道の仕事を評価される形で菊池寛賞を受賞した直後に 坂本弁護士一家救出運動の支援者の集まりがありました。 その壇上でマイクを渡された坂本弁護士のお母様は 「息子一家は帰ってきません。でも江川さんはこの事件で賞をもらわれた。私はどうしても納得できません」 と静かですが厳しい口調で言われて、大きな会場が静まりました。 その時は江川さんが壇上でお母様の肩を抱くようにしてマイクの側にべったりくっついていたのですが、 江川さんも顔面蒼白でした。 これは当時のやじうまワイドをはじめとして多くのワイドショーでも放送されたのでみた方も多いと思います。 この件の前からお母様の江川さんに対する態度は坂本さん一家を救出するために一緒に活動しているけれど 決して江川さんに心を許していない事はみて取れました。 当然の事と思います。漸く弁護士になって初孫も生まれた息子一家が江川さんの頼みを引き受ける形でオウムと関わりをもち、あんな事件に巻き込まれ、 お母様のご主人は倒れた後遺症で自分で体を動かす事も出来ず、それらの総てがお母様にのしかかっていたのですから。 この一件以降、江川さんは坂本さんのお母様についてメディアで触れる事がほとんどなくなりました。 それまでは「坂本さんのお母様が可哀想、可哀想」と口癖のように言っていたのに。 あの坂本さん一家が殺害された事件が江川さんのせいだとは思いません。 でも、江川さんの対応は、坂本弁護士の親族や坂本弁護士の奥様の親族の心情に対してあまりにも鈍感だったと上記の件以外にも思う事が多々ありました。