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第2回本郷新記念札幌彫刻賞を受賞した加藤宏子「improvisation ~うけとめるかたち」が地下鉄大通駅の大通交流拠点地下広場に設置されました

2018年02月12日 23時26分12秒 | 街角と道端のアート
 昨年6月13日に発表された第2回本郷新記念札幌彫刻賞の受賞作、加藤宏子さん(札幌)の「improvisation ~うけとめるかたち」が、先日、地下鉄大通駅で設置式典が行われました。

 場所は、駅の北西の端。観光情報コーナーのすぐ向かいです。
 大通公園西4丁目にある螺旋階段の出入り口のたもとに置かれています。


 「本郷新賞」は、大通公園3丁目の「泉の像」など全国各地にパブリックアートを設置した札幌ゆかりの彫刻家・本郷新を記念して設けられた賞で、以前は、国内のパブリックアートを対象に選ばれていました。
 2014年に衣替えし、50歳以下の彫刻家を対象にした公募の賞に生まれ変わりました。

 今回は酒井忠康(世田谷美術館 館長)、建畠 晢(多摩美術大学 学長)、植松奎二(彫刻家)、阿部 典英(美術家)、佐藤友哉(札幌芸術の森美術館 館長)、寺嶋弘道(本郷新記念札幌彫刻美術館 館長)の5氏が選考委員でした。



 これまでは、第1回受賞者の谷口顕一郎さん《凹みスタディ―琴似川 北12条西20丁目―》が設置されていた場所です。

 やはり、作品が変わると、場の雰囲気もだいぶ変わりますね。
 黄色い複雑な形状から、白く、生命感と動感に満ちたかたちへ。斬新なチェンジです。

 谷口さんの作品の場合、コンセプトの説明が必須でしたが、今回の加藤さんの作品は、見た人が自由に思いを寄せればよいのだと思います。 
(もちろん、谷口さんと同様、作者の言葉などが、日英2カ国語で表示されています)

 ただ、材質の説明はほしかったな。
 これまでの「Improvisation」(即興、という意味の英語)シリーズと同じであれば、手漉きの紙が素材ということになります。
 従来の石やブロンズ、木といった素材に比べれば、軽やかな印象を見る人に与えます。
 加藤さんの作品は、その軽やかさが、ひ弱さになっていないところが、魅力のひとつといえるのではないでしょうか。
(加藤さんも以前は石を素材にしており、石狩管内当別町の
劉連仁生還記念碑は代表作のひとつ。そのころから、シャープな造形力は見事なものでした。


 


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