伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2014年11月12日、ネットワーク機器の設定をクラウドで一元管理できる製品群「Cisco Meraki」の販売を開始した(写真)。無線LANアクセスポイント(AP)の「MRシリーズ」、UTM(統合脅威管理)機器の「MXシリーズ」、2/L3スイッチの「MSシリーズ」の全モデルを取り扱う。開発会社は、米Cisco Systemsが買収して小会社化した米Meraki。

写真●Cisco Meraki MX60の外観
写真●Cisco Meraki MX60の外観

 Cisco Merakiは、管理機能をクラウドサービスとして提供するネットワーク機器群である(関連記事:コントローラをクラウド化した無線LANが日本上陸、無料MDMも提供)。クラウドサービスを介してネットワークの設定やセキュリティポリシーの設定ができる。ネットワーク機器の導入と運用が容易になるため、遠隔地にある複数の拠点にネットワーク機器を導入するといったケースに向く。機器の導入時にはクラウドから設定情報を自動的に取り込めるほか、運用時には管理ポータルを介して設定内容や稼働状況を一元的に管理できる。

 Cisco Merakiには、大きく三つのネットワーク機器がある。無線LAN APのMRシリーズ、UTMのMXシリーズ、L2/L3スイッチのMSシリーズである。このうち無線LAN APのMRシリーズについては、2014年9月に日立システムズがSI販売を開始(関連記事)したほか、ネットワンパートナーズが2014年11月にUTMやスイッチに先立って販売を開始(関連記事)するなど、取り扱うベンダーが増えている。CTCでは、無線LAN APに加えてUTMとL2/L3スイッチを同時に販売する。

 販売価格(税別)の例は、1年間のクラウドサービス(管理機能)の利用料を含んだ場合に、以下の通り。(1)無線LAN APは、帯域300Mビット/秒の「MR12」が約7万円、帯域600Mビット/秒「MR18」が約10万円。(2)UTMは、最大約20ユーザーの「MX60」で、機能をファイアウォール/VPNルーターに限定した版が約10万円、UTM機能が使える版が約13万円。(3)L2/L3スイッチは、1000BASE-T×8ポートの「MS220-8」が約13万円、同モデルのPoE対応版である「MS220-8P」が約16万円。

■変更履歴
記事公開時に第1段落にあった販売代理店に関する記述を削除しました。 [2014/11/13 13:40]