一千有余年の歴史を持つ伝統漁法『小瀬鵜飼』開幕

2015年に、「長良川の鵜飼漁の技術」が国の重要無形民俗文化財に指定され、さらに、「清流長良川の鮎」が世界農業遺産の認定を受け、外国人観光客からも注目を集めるようになった鵜飼。

今年は、5月11日(木)~10月15日(日)の158日間、長良川河畔の小瀬の里で開幕する。

関市の「小瀬鵜飼」は静寂の中、かがり火の灯りだけに照らされながら、鵜が次々と水中に潜って魚を捕える伝統的な漁法だ。

その歴史は古く、平安時代の醍醐天皇から賞賛され、織田信長は鵜飼漁をする者に対して「鵜」という名称を与えた。鵜匠は鵜飼漁をするとき、古来から変わらない伝統的な衣装を身につける。

現在も宮内庁式部職として宮中の御用を続ける鵜匠は、全国でも関市の「小瀬鵜飼」と岐阜市の「長良川鵜飼」のみ。

「小瀬鵜飼」の大きな見どころである「狩り下り」では、鵜船と屋形船が並行して川を下りながら、鵜匠の見事な手縄さばきや魚をくわえる鵜の息遣いや水しぶきを間近で感じることが出来る。

また、岸に屋形船を留めた後には、目前を鵜船が通る「付け見せ」も行われる。静寂の中、鵜が魚を捕る様子や櫓(ろ)と櫂(かい)の音が幻想的な雰囲気を醸し出す素朴な情緒は、小瀬鵜飼の醍醐味だ。

また、鵜飼が始まるまでの間も楽しめるよう、船上で食べられるお弁当に「うな丼」(税込2,000円)を期間限定で追加。

うなぎは、「鵜が食べるのに難儀である」ことを語源としていることから、古くから鵜飼とつながりの深い食べ物だ。

ほかにも、築約300年の鵜匠の家に宿泊し、夕食に代々鵜匠料理として受け継がれてきた天然鮎料理を味わうことも出来る。市の重要文化財にも指定されている旅館で、庭には約20羽の鵜が飼育されており、宿泊客は朝の水浴びも見学が可能だ。

外国からのお客様が見えたときは、日本の伝統漁法「小瀬鵜飼」でおもてなしはいかがだろうか。喜ばれること請け合いだ。

【開催期間】
2017年5月11日(木)~10月15日(日)

【乗船開始時間】
5月11日(木)〜6月30日(金) 18:50~
7月1日(土)~8月31日(木) 19:00~
9月1日(金)~10月15日(日) 18:40~

【場所】
岐阜県関市小瀬長良川河畔の小瀬鵜飼・鮎ノ瀬の里

【アクセス】
車:東海環状自動車道 関広見ICから車で約5分
電車:長良川鉄道関駅よりタクシーで約10分

【料金】(時期によって異なる)
貸切…屋形船10人乗り28,000円~、20人乗り52,000円~
掘りごたつ式14人乗り38,000円~、18人乗り58,000円~
乗合…大人3,400円~、小人(小学生以下)2,400円~

【申込先】
関遊船(株) TEL:0575-22-2506