iPhoneからAndroidに乗り換える前に知っておくべき10のこと

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    iPhoneからAndroidに乗り換える前に知っておくべき10のこと

    ソフトバンク(アメリカだとAT&T)がだめ? アップルの高圧的なApp Storeの扱いがイヤ?

    何があったかはわからないけど、そうですか...。もうAndroidに行くって決められたんですね...。自由の国、ソフトバンク(AT&T)じゃないキャリア、偉大なグーグルが待つ、新天地Androidへ。

    なら、これだけは知っておいた方がいいですよ。10個まとめてどうぞ。

    (1)すべてはGoogleのクラウドの中

    Androidケータイはパソコンと同期が取れません。何故って取る必要がないから。連絡先もカレンダーもメールも全部グーグルにありますからね~。

    グーグルの連絡先マネジャーは改善中だけど、まだ使いにくいです。連絡先が全部クラウドから携帯にビームしてくるので、電話したい連絡先をGoogle Contactからエクスポート後も、メールを送ったことのある人みんながゾロ~ッと携帯に出てきちゃう。効率良く絞り込むには、グループに分けるか、携帯連絡先のグループのみ表示するよう指定するか、電話番号のある人だけ表示するよう指定するといいですよ。連絡先を同期したい場合もパソコンに原本コピーを置いて、そちらから管理しなきゃならないので手間かかります。少なくともWindowsは。

    Macは、連絡先同期は簡単。アドレスブックにGoogleとシンクするよう言いつけるだけです。が、Windowsは「GO contact」みたいなサードパーティーのアプリが必要なんですよねー。ま、それさえ入れれば、デスクトップで連絡先を管理して、ローカルのコピーも常時グーグル側に入ってくる情報と同期取っておけますけどね。

    カレンダーは簡単です。グーグルにシンク専用のアプリがありますよ。

    Exchangeサポートは、バージョンによってあったりなかったり。Android 2.0はアリだし、その前のバージョンはナシですね。でも、Sprintのような電話会社やHTCみたいなハードのメーカーさんはAndroid用に独自のExchangeソリューションを出しているので、是非チェックしてみてくださいね!

    (2)Gmailアプリは素晴らしい

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    メインで使ってるメールがGmailの人は、それだけでAndroid乗り換え理由になると言っていいほど便利に使えます。

    Gmailが携帯から見れるっていうだけじゃなく、Gmailアプリ使うとホント、携帯のちっちゃなスクリーンでも元のGmailのエクペリエンスが完璧に再現されるんですよね。スレッド表示あり(よし!)、 ラベルもフル対応、重要度の高いものにつける星も、アーカイブ保存もオーケー。Gmailのルック&フィールがそのまま楽しめます。Android 2.0はさらに改善が進んでて、Gmailアプリで複数のGoogleアカウントも使えるほか、インターフェイスも使い易く変更になってます。

    Google以外のアカウントをお使いの方は、汎用性の高いIMAP/POPのモバイルメールアプリを使いましょう。すごくもないけど、悪くもないです。

    (3)そんなこと言ったらGoogleアプリはどれも素晴らしい

    政治的理由、好みの電話会社...乗り換える動機は様々ですよね。でもまあ、乗り換えるとGoogleのサービスが待ってます。これはどれも素晴らしくて、iPhoneの対抗サービスよりパワフルなのも多いです。

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    僕が思うに、Gmail以外では「Google Talk」がキラーアプリかなーと思いますよ。これ見ちゃうと、iPhoneもやっぱネイティブのメッセージアプリ要るよなーと実感します。「BlackBerry Messenger」のようなんだけどGoogle用なんですよね(モバイル用AIMから使いづらさを減らした感じ)。

    デスクトップのブラウザでGmailにサインインした相手には誰でも、Google Talkで連絡が取れます(相手が認証したら)。なので自分が思ってる以上に「友だち」はたくさんいたりしますよ。

    友だちの現在地を表示する「Latitude」はMapsアプリに実装になってます。「Google Voice」もシームレスに統合されてるし、「Android Marketplace」のアップデート情報はグーグルから頻繁にリリースされてくるし、えーと、あとなんだ...「Google Navigation」の話はもうしましたっけ? はい。

    「Google Docs」の統合化はまだです。が、AndroidのHTML5対応の超強力なブラウザで見るウェブ版の「Google Docs」は、なかなかイイですよ。

    (4)脱ソフトバンク(AT&T)で自由を手に!?

    僕の場合、AndroidケータイはT-Mobile、Sprint、Verizonの3キャリアともアンテナバーがフルになったことがなくて、オンラインで何かできた試しがないんですよね。以上おわり。(←個人差あるってことか...)

    (5)マルチタスキングも楽ですよ!

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    「お、見て見て! Twitterにリプライきたよ!」-ウィンドウ・シェードをプルダウンしてチェック、ブラウザに戻る。「あ、見て見て! 着信メールじゃん!」 またウィンドウ・シェードが下がってくるので返事を書いてブラウザに戻る...と、その前にGoogle Talkで友だちに「Left 4 Dead 2」のデモでゾンビを殺す日時を送信...と。以上ぜんぶで所要10秒。その間ずっとPandoraでラジオを聴きながら、ですよ!

    このドロップダウン・ウィンドウ・シェードはほんとにジーニアスなアイディアで、全アプリから流れるバックグラウンドの不快な通知音も、コレがあるお影でちゃんと目的果たせてます。

    AndroidはiPhoneみたいに、アプリを閉じなくていいんですね。単に切り替えるだけ。しばらく使ってないと、バックグラウンドでそのアプリを閉じる方のことはOS側が面倒みてくれます。バックグラウンドのアプリから何かお知らせがあると、それは全て通知用のウィンドウ・シェードに出てきます。もちろん、ブラウザに戻るとき若干ラグがあったり、一部携帯ではスクローリングの反応が一瞬鈍くなったりしますけど、そんな犠牲は微々たるもの。

    マルチタスクで気になるのはバッテリーですが、もっと最近のハード(例:Droid)はバッテリーも大きいので、一日使っても電池切れの心配はないですよ。

    (6)Androidは手間がかかる部分も

    Androidもバージョンを重ねるごとに少しずつスムーズになって、ユーザーに使い易くなってます。が、ストックバージョンは骨と皮だけ。メール添付のPDFファイルを読みたい? アプリ入れなくちゃ...。 ビジュアルボイスメール? ダウンロードしなくっちゃ(電話会社側でプレインストールしてる場合を除き)。 え? ノートパッド? Marketで探してね。―という調子。

    HTCなら、こうした細かいことはカスタムビルドで対処してます。例えばPDFビュワーも既に搭載になって届くので、箱から出してすぐ使えますよ。まあ、基礎的な穴には大概アプリが出てるので心配要らないんですけど、買ってからイロイロ作業が要るんだなーというのは覚えておいた方がいいですね。

    (7)それほどセキュアではない

    ロックスクリーンはパスコードではなく、一連のスワイプの動作で行います。紛失・盗難時に遠隔操作で中のデータを消去するリモート・ワイプ(遠隔消去)機能もついてません。iPhoneでリモートワイプ機能を使うにはMobileMeプランへの加入が必要ですけど、SMobile Security Shieldみたいな、それ専用のアプリは別に探さなくていいです。

    アプリについても、セキュリティは少なくとも理屈の上では低く、Androidは設定メニューで未検証プログラムのインストールも選択できるんです。「これは歓迎」、「だから乗り換えるんだよ」という人もいるかもしれないけど、そのぶんリスクがあることは確か。

    (8)Android Marketplaceは(まだ)App Storeほど良くない

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    アプリ探しとインストールができる場所は、携帯の上だけ。これは「Android Marketplace」を通して行います。 Android 1.6ではインターフェイスも新しくなって、実際のアプリのスクリーンショットも加わり、Marketplaceもずいぶん閲覧し易くなりました。が、カテゴリ分けがまだ大雑把過ぎるし、もっとずっと大きな画面でやりたいと思っても、デスクトップでは以上の作業はひとつもできないんですよね。アプリのアップデート? これは1度に1個ずつやらなきゃならないので、面倒です。

    (9)アプリの状況は改善してるけど、まだまだ

    Androidアプリの生態系がいよいよ爆発するぞー、という話は本当です。半年前に比べたらものすごく良くなってます。毎日使うiPhoneアプリにも、対抗アプリや代替アプリが揃いました。 例えばFacebook、Pandora、Slacker、Remember the Milk、Foursquare、Shazam、Flixsterなどなど。

    問題は、おしなべて洗練度がイマイチで、機能フル装備でないこと。Facebookアプリはメッセージングとイベント機能が丸ごと落ちてるし、自己ベストのTwitterアプリ「Twidroid」はiPhoneのTwitterアプリTop5に遠く及ばないし、PhotoshopはiPhoneで使えるエフェクトが若干抜け落ちてます(12日リリースになった「Photoshop.com Mobile for Android」はどうかな?)。

    特に差が出るのが、ゲーム。あることはあるけど(中にはいいものもある)、数も多くないし、そんなスゴいのも揃ってません。「Star Defense caliber」もないし。「Sim City」も..いや、これは出てたか...。

    問題は数。後発なので、まだiPhoneほどの品数はないんです。ただし、「アプリの容量にめちゃ制限があるから」という側面もあって(中にはたった256MBの端末もある)、それでゲームで遊べる機能も携帯にインストールできるアプリの数も限られちゃってるんですね。アプリはそのうち良くなります。アプリの経済も良くなる、それは本当ですけど、今のところは制限、可能性(の限界)、失望が待ってると覚悟してかかること。

    (10)楽曲・動画はZune HD買うだけで解消

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    というのは、もちろん冗談ですけど、冗談と言い切れないところも。

    楽曲・動画をAndroid携帯に取り込むには、純粋にドラッグ&ドロップで行います。つまり、10ギガの楽曲を携帯に取り込んでオーガナイズできるような、正式なGoogle音楽同期アプリはないんです。 Amazon MP3ストアもあるので、それはいいんですが。あとDoubleTwistやWindows Media Playerなんかのサードパーティーのソリューションもありますが、楽曲をそちらに取り込むとプレイヤー自体が酷いんですよね...アグリーだし、使い心地は快適とは言えません。

    良い面は、Ogg Vorbis形式の音声ファイルも再生できることです。オープンソース・ファンのみなさまには耳寄りかも。

    映画ウォッチャーは状況がさらに悪いです。一番の対処は、ネイティブのプレイヤー(ちょっと隠れてる)は避けて、サードパーティーのアプリ「Meridian」を使うことですね。それか、楽曲・動画用にZune HDを別途買っちゃった方がハッピーです。

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    さて、いかがでしたか? これで基礎的なことは一通り押さえたと思います。そうですねー、Androidは洗練度とスムーズさという面では確かに弱い。でも知ってます? 住んでみると意外と住みよいですよ。乗り換えについて知りたいこと、知っておくべきこと、他にもありましたら是非コメントでシェアしてくださいね。

    matt buchanan(原文/satomi)