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■北村哲朗彫刻展 (3月27日まで)

2010年03月27日 08時39分26秒 | 展覧会の紹介-彫刻、立体
 時計台ギャラリーのA、B2室に、おもに抽象彫刻をたくさん並べている。
 B室には、昨年道展の会友に推挙された際の作品「形象-環-」など、石を用いた作品も展示されているが、大半は木彫である。

 ところで、ここに個人的なことを書くのは、なんだか場違いのような気がするのだが、筆者にとって抽象彫刻は、見ていてグッとくる作品と、アタマではその良さがわかるように思えても、いまいちその良さが迫ってこない作品の2種類がある。
 ブランクーシとか、澄川喜一「そりのある」シリーズ、斎藤義重、安田侃、伊藤隆弘といったあたりは、典型的な前者であり、そのシャープな線や存在感に、抽象彫刻を見るヨロコビを心底感ずるのだ。
 一方で、イサム・ノグチは、「ブラック・スライド・マントラ」など、ほんとうにカッコイイと思うけれど、ぜんぜんピンと来ない作品もけっこうある。

 まことに申し訳ないのだが、北村さんの彫刻も、一定の高い完成度があるのはわかるのだが、個人的には、とくに感じるものがないのだ。抽象画だと、こんなふうにすっぱりと二分されることはないのだが、どうして抽象彫刻の場合は、好みがはっきりしちゃうのだろう。

 ミズバショウの開花を思わせる、生命の芽生えを形どったような「形象-萌-」、草の葉のようなとがったカタチを連ねた「Viento」、はるばるとした大洋に浮かぶヨットを聯想させる「calm」などは、おもしろい作品だ。たぶん、エスキスのドローイングで見たら、軽快なフォルムに魅せられたことだろう。

 これは、単に筆者が寝ぼけていただけかもしれないし、単に見る目がないのかもしれない。この次に見たときには、「あー、こういうふうに見ればいいんだ」と、新たな発見があるのかもしれない。
 なんだかひどく中途半端な文章になってしまい、すいません。


2010年3月21日(月)~26日(土)10:00~6:00(最終日~5:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A


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