一面に広がるそばや小麦の畑、地平線の上に美しくそびえる羊蹄山…。府川さんの版画で描かれる風景は、夢のなかのようなメルヘン的なものですが、想像でこしらえたものではなく、喜茂別あたりの実際の風景そのままだということですからオドロキです。「想像上の風景でしょ、とか言われるんですが…。見たまんまなんです」
府川さんは神奈川県出身で、10年ほど前に北海道にあこがれて引っ越してきました。羊蹄小学の廃校跡の校舎をアトリエにしていましたが、昨年ついに老朽化が進んで一部が倒壊。そのすこし前にニセコの家に移っていたので、被害はなかったそうです。
府川さんの版画は、リトグラフ。色鉛筆調、あるいはクレヨン調ともいうべきタッチが郷愁を誘います。手前に小さく、子どもたちが描きこまれていることも多く、なおさら、童心に返ってなつかしい風景を見ているような心持ちになるのです。
おどろいたのが、300とか800とかのエディション。びっくりするほどの多さなのですが、以前は小品だと1000は刷っていたというからこれまたびっくり。「版画ブームとバブルで売れた時期があったんですよ」って、エディションの多さはそのころのなごりなんでしょうか。まあ、府川さんの版画はだれにでも愛されるものだとは思うのですが。
府川さんは春陽会と日本版画協会の会員。さいとうギャラリーの夏と年末年始の企画展などではおなじみですが、札幌での個展はじつに5年ぶり。
「長男は最初は北海道と聞いていやがっていたけれど、いまじゃ道内の会社に就職して嫁さんも札幌の人。下の子どもたちもすっかりなじんで、北海道の暮らしを楽しんでます」
ということばを聞いて、道産子としてはほっとしたのでした。
8月1-6日 10:00-19:00
スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階 地図B)
府川さんは神奈川県出身で、10年ほど前に北海道にあこがれて引っ越してきました。羊蹄小学の廃校跡の校舎をアトリエにしていましたが、昨年ついに老朽化が進んで一部が倒壊。そのすこし前にニセコの家に移っていたので、被害はなかったそうです。
府川さんの版画は、リトグラフ。色鉛筆調、あるいはクレヨン調ともいうべきタッチが郷愁を誘います。手前に小さく、子どもたちが描きこまれていることも多く、なおさら、童心に返ってなつかしい風景を見ているような心持ちになるのです。
おどろいたのが、300とか800とかのエディション。びっくりするほどの多さなのですが、以前は小品だと1000は刷っていたというからこれまたびっくり。「版画ブームとバブルで売れた時期があったんですよ」って、エディションの多さはそのころのなごりなんでしょうか。まあ、府川さんの版画はだれにでも愛されるものだとは思うのですが。
府川さんは春陽会と日本版画協会の会員。さいとうギャラリーの夏と年末年始の企画展などではおなじみですが、札幌での個展はじつに5年ぶり。
「長男は最初は北海道と聞いていやがっていたけれど、いまじゃ道内の会社に就職して嫁さんも札幌の人。下の子どもたちもすっかりなじんで、北海道の暮らしを楽しんでます」
ということばを聞いて、道産子としてはほっとしたのでした。
8月1-6日 10:00-19:00
スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階 地図B)
一見ファンタジーなモチーフですが、
確かに羊蹄山周辺は、あんなカンジですね。
旅行に行きたくなる個展でした。
ここでわたしが言うのもヘンですけど。