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本の収納・保管に困っている人必見!宅配型預かりサービス「risoco」を試してみた

捨てられず、かといって買うのはやめられない…… どんどん増える本の山

大の本好き・漫画好きで、毎月かなりの冊数を購入する皆さん、本や漫画の収納は上手くいっていますか? 特に収納スペースの限られたマンション・アパートにお住まいの方は、いつも収納に頭を悩ませているのではないでしょうか。

かくいう私も、月に数十冊は単行本を買う漫画好き。部屋にはいつも漫画が溢れかえっています。

▼本棚に入り切らず、こんな感じの山が部屋のところどころに……。

部屋の漫画の山

▼押入れの中はこんな感じ。漫画がぎっしり詰まった段ボールを引っ越してきた時のまま突っ込み、入り切らなかった漫画がその上に積み上がっています。

押入れの漫画の山と段ボール

以前住んでいた部屋にはロフトがあったので、漫画が溜まったらどんどんロフトにあげていたのですが、今の部屋にはロフトがありません。そのため本棚に入り切らなかった分は、押し入れに突っ込んである段ボールの上のわずかに残った隙間を使うか、床に積んでおくしかない状態となっています。

一応言い訳しておくと、これでも時々、知人にあげたり処分したりして減らす工夫はしています。でも「いつかまた読みたくなるのではないか」「絶版になったら、もう二度と手に入らないのではないか」と思うと、なかなか手放す勇気が出ず、かといって新しい漫画を買うのも我慢できず……。

こうして手持ちの漫画は増える一方なのですが、このままでは住むスペースがなくなってしまいます。そこで今回、「今あるものをスッキリ片付ける」ことを目標に、荷物を段ボール単位で預かってくれる収納・保管サービスを利用してみることにしました。

 

“本”に特化した収納・保管サービス「risoco books」を試してみた

「荷物を預ける」というとトランクルームを思い浮かべる方も多いかと思いますが、私の場合そこまで荷物は多くありません。

収納・保管サービスを提供している業者を調べてみると、段ボール1箱から預けられるサービスは数社から提供されているようでした。各社違いはありますが、1箱あたり月額数百円という手頃な価格と、宅配便などを使った集荷サービスがあり、持ち込みの手間が省けるのが一般的なサービス内容です。

今回その中から選んだのは、阪急阪神エステート・サービス株式会社が運営している「risoco(リソコ)」。本に限らずCDや洋服、書類、アルバムなどを箱単位で預かってくれるサービスなのですが、「risoco books」という本に特化したマニアックなプランがあるということで、それを利用してみることにしました。

risocoホームページ「risoco books」の特徴は以下の通りです。

①預けた本の情報をマイページで確認・検索できる。
・倉庫係員の方が1冊ずつ本の情報を登録してくれる。
・登録情報は本のタイトル、著者、出版社の3つ。

②読みたい本を1冊から取り出せる。再預け入れもOK。

③オプションを申し込めば、本をシュリンク(専用のビニールフィルムで包装)してもらえる。

①②はもちろんですが、本の保管状態が気になる方にとって③は特に嬉しいのではないでしょうか? なかなか本好きのツボを押さえたサービスです。

続いて、この「risoco books」で実際に漫画を預けた時の流れを説明します。

 

専用ボックス(キット)を購入する

サービスを利用するには会員情報の登録が必要です。まずメールアドレスを登録し、届いた確認メールに記載されたURLにアクセス。住所やクレジットカード情報などを登録し、本登録を完了させます。
risocoユーザー登録画面

会員登録が終わったら、キットを購入します。メニューから「キットを購入」を選択し、預けたい荷物の量・サービス内容に合わせてキットを選びましょう。2箱以上預けたい場合は、右端の購入個数を変更します。

▼「risoco books」のキットは1番下にあります。

risoco キット購入画面

「risoco books」は1冊ごとに本の情報を登録するので、専用ボックス(1箱250円)に加えて、登録料が1箱ごとに200円かかります。箱のサイズは縦440×横320×高さ210mmで、文庫本なら約100冊、新書なら約60冊、単行本(ハードカバー)なら約30冊入ります。

1箱の重量は20kgまで。また、1箱の冊数が30冊を超える場合は、登録料が1冊ごとに10円ずつかかります。また、オプションのシュリンクは1箱あたり300円。こちらも30冊を超える場合は、1冊ごとに10円がかかります。預ける本を先に選んで、必要な箱数をチェックしておくのがおすすめです。

【料金の例】1箱に60冊詰めた場合
・箱の代金…250円
・通常登録料…200円
・超過分登録料…(60-30)×10冊=300円 合計750円

※オプション(シュリンク)を付けた場合
上記の750円に加え、
・オプション料金…300円
・超過分オプション料金…(60-30)×10冊=300円 合計1350円

ここまでが預ける際にかかる費用。一度預けたら、その後にかかるのは保管料(月額300円)のみです。

もし「本の情報を登録しなくてよい」「取り出す時は箱ごと取り出す」という場合は、「risoco books」ではなく「risoco box」を利用するのがよいでしょう。「risoco box」を利用する場合は、最初にかかるのは専用ボックスの代金250円のみ。保管料は同じく月額300円です。

預けるものの内容によっては、「risoco book」と「risoco box」を組み合わせて使ったほうが費用が抑えられる場合もあるでしょう。

 

届いた専用ボックスに荷物を詰める

専用キットの購入手続きを済ませたら、最短で翌日に宅配便で専用キットが届きます。さっそく箱を組み立てて、荷物を詰め始めました。

risoco専用キットダンボール

届いた段ボールには、封をするためのテープが1箱につき2枚付いてきます。箱を組み立てたら、荷物を詰める前に底面を閉め、テープで留めておきましょう。また、預ける際にはブックカバーを外しておく必要があるので、それもあらかじめ外しておきます(単行本の表紙カバーや帯は付けたままで大丈夫です)。

ちなみに、今回私が預けたのはほとんどがB6版の青年コミックでした。標準的な厚さであれば、段ボール1箱に約60冊(5面×12冊)入ります。

輸送時に本が傷むのが気になる人は、隙間に古新聞などを詰めておきましょう。

▼B6判の漫画は重くても1冊300gくらいなので、60冊詰めても上限の20kgを超えることはまずないかと思います(こちらの箱は16kgでした)。

risoco books ダンボールに漫画を詰めたところ

詰め終わったら、蓋をする前に「商品カード」を用意します。商品カードには、箱のID(箱側面に書いてあります)と、箱に入れた冊数、管理するための名称を決めて記入しましょう。管理名称は「漫画1」「漫画2」など、自分が分かりやすいように箱ごとに自由につけられます。ちなみに箱の名称は、マイページにも登録しておく必要がありますので忘れずに。

すべて記入したら、荷物の一番上に入れて、フタをします。

risoco books 個品カード

最後に付属のテープで箱の上部に封をしたら、キットに同封されている送り状をその上に貼りましょう。送り状には発送元・発送先があらかじめ印字されていますので、記入は不要です。

これで発送前の作業は完了です!!

 

集荷を依頼する

梱包が終わったら、WEBか電話で集荷を依頼します。早ければ依頼当日の集荷も可能だそう。宅配業者が自宅まで集荷しに来てくれるので、荷物を渡します。発送料はキットの料金に含まれているので、支払いの必要はありません。

荷物が倉庫に到着したら、マイページのステータスが「預かり処理中」に変わり、個品登録とシュリンクの処理が始まります。処理が終わると、ステータスは「預かり中」になり、登録したメールアドレスに入庫完了メールが届きます。これで始めて取り出し可能になります。

risoco booksの場合、手作業による個品登録・シュリンクがあるため、倉庫に荷物が到着してから「預かり中」になるまでの日数は、混み具合によって前後するそうです。早い時は到着翌日に入庫完了する場合もあるようですが、今回の場合は約1週間かかりました。

なお1箱あたりの保管料は月額300円ですが、預け入れ当月分の料金は「預かり中になってから月末まで(日割り)」となっています。

***

ここまでが、「会員登録」から「専用ボックス(キット)購入」「発送準備」を経て「集荷」されるまでの流れとなっています。

今回預けたのは全部で5箱、冊数にすると約300冊です。さすがに300冊分も本が減ると、部屋の中にスペースができてずいぶんスッキリしました(笑)。初期費用はそれなりにかかりましたが、今後は毎月1500円の保管料(300円×5箱)を支払うだけなので、都心で高い家賃を払っているのに、占有面積のいくらかが片付けられなかった本に使われていたことを考えると決して高くないように思います。

また、半永久的に預けるとはいかないまでも、部屋に物が溢れて収集がつかなくなっている時や、大掛かりな模様替えをしたい時などに、「一時的に物を減らす」手段としてサービスを利用するというのもよさそうです。