vCenterとの統合が強化された「OpenNebula 5.4」リリース

 クラウド基盤ソフトウェア「OpenNebula」の開発チームは7月20日、「OpenNebula 5.4」(開発コード「Medusa」)を公開した。VMware vCenterとの統合が強化され、vCenterの各種管理機能をOpenNebulaでもフルに利用できるようになっている。

 OpenNebulaはヘテロジニアスな分散データセンターインフラを管理するためのクラウドコンピューティング基盤ソフトウェア。軽量で容易にインストールでき、データセンターのポリシーに合わせてカスタマイズできる柔軟性、拡張性などを特徴とする。ライセンスはApache License 2。

 2016年6月に公開された5系の3回目のリリースとなる。5.2(開発コード「Excession」)で導入した新機能の安定化を進めたほか、新機能も盛り込んだ。

 本バージョンでの最大の強化は、VMware vCenterとの統合の強化。KVMサポートも含めた統合が行われており、vCenterのストレージ管理機能やネットワーク管理機能がフルに利用できるようになっている。これによって永続性のないイメージや、OpenNebulaが作成したポートグループに対するVLAN IDの割り当てなどがサポートされた。

 モニタリング関連機能も強化されたほか、ディスクのリサイズ、仮想マシン実装時のVMとテンプレートフォルダの選択といった機能も加わっている。

 また、新しいリソースとして関連する仮想マシンのグループVM Groupsが加わり、仮想マシン間や仮想マシン-ホスト間のアフィニティ/アンチアフィニティルールを実装できるようになった。Cephの統合も強化し、IPv6のサポートやネットワーク設定も改善した。

OpenNebula
https://opennebula.org/