石井誠、川口巧海、林由希菜の3氏による版画展。3人とも二十歳そこそこという、フレッシュな顔ぶれで、林さんはこの春札幌大谷短大専攻科を修了したばかり。ほかのふたりは道都大に在学中です。
技法も、石井さんがシルクスクリーン、川口さんがメゾチント、林さんがリトグラフと、三者三様。技術的なことについても、川口さんと林さんは全道展で入賞を果たしていますし、石井さんも各種コンクールに入っており、高く評価されているといえそうです。
石井さんは早くから作風を固定するのではなく、いろいろな画面を試行しているようです。若いうちはそれで良いと筆者は思います。(さいきんは、現代アートが「一発芸化」「キャラクター・アート化」する傾向が強いしね)
冒頭の画像で、いちばん大きな作品は「つなわたり」。
数少ない要素で緊張感ある画面を構成しえています。題名にあるとおり、ロープの張り詰めた空気が画面の全体に行き渡っているといえるのかもしれません。背景の乳白色も美しいです。
ほかの作品は「kaleidscope」「kaleidscope 2」「ともしび」「くさのは」「Respiration」「つなわたり」「Respiration II」「Respiration III」。
川口さんは道内の若手では数少ないメゾチントの使い手です。
道都大ですが、このブログでおなじみの中島ゼミではなく、内藤克人さんに指導を受けているそうです。
上の画像の手前は「朝露」。
雲母刷りが、画面にきらきらとした光沢を与えています。
また「高貴 II」は、金箔を用いているのですが、あえてスポットライトを当てていません。光沢はあるものの、派手さをおさえて、落ち着いた感じで見てほしいという作者の意図が現れています。
全体に、きらびやかな技法を使いつつも、そのことを強調するのではなく、抑えた作風が特徴といえそうです。
「これからは、カラーメゾチントにも挑戦したい」
と川口さんは意欲的です。
他に「千の祈り」「部屋」「高貴 III」「清らか」「雨上がり」「群れ」。
林さんは青を基調とする画面で、動物や都市や少女やキノコが複雑に組み合わさったファンタジックな世界をつくってきました。
今回は「つながる」「きりんの考えていること」「かえろう」「ほしに渡る」の新作4点を出品。
上の画像の「かえろう」は、少女の髪の間に、イルカや魚が泳ぎ、レールが走りまわるというもので、これまでの林さんの作品にくらべ、動的な生きの良さを感じました。
会場には、林さんが刷るのに用いた複数の版も展示されています。それを見ると、
「よくピタっと合わせられるなあ」
と、あらためて感服させられます。
2009年8月5日(水)~16日(日)10:00-18:00(最終日-17:00)、11、12日は休業
品品法邑(東区本町1の2)
□under hippos.(石井さんのサイト) http://members.jcom.home.ne.jp/3716975201/
■道都大学中島ゼミ 版's SEVEN (2008年2月)
=石井さん、川口さん
■500m美術館(2008年11月)
=石井さん、林さん
■そのさきの公園 Earthday EZO in TOOV cafe (2009年4月)
■リレー版’s展@to ov cafe (2009年3-4月)
■妖怪展(2008年3月)
■第4回法邑ギャラリー大賞展(2008年7月)
■国画会版画部北海道支部展(2008年7月)
■道都大学中島ゼミ版's展@狸小路 第1週・一文字Tシャツ展(2008年7月)
■道都大学中島ゼミ 共振展(2008年4月)
■500m美術館「まぼろし遊園・2」(2007年)
■第5回学生STEP-なんでもアリの学生アート展(2007年)
■第44回道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって(2007年)
■第3回茶廊法邑ギャラリー大賞展(2007年)
■House展 華やかな作家たち(2007年)
■学生STEP主催 卒業展(2007年)
■第42回道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって(2006年)
■第4回学生STEP(2006年)=以上石井さんが出品
■第6回学生STEP(2008年11月)
=川口さん
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展 (2009年7月)
■といき展(2009年3月)
■札幌大谷大学短期大学部美術科第44回卒業制作展・第42回修了制作展 同時開催:専攻科1年展・美術科1年展(2009年2月)
■500m美術館(2008年11月)
■第4回法邑ギャラリー大賞展(2008年7月)
■第63回全道展(08年6月)
■5er展 札幌大谷大学短期大学部専攻科美術1年 5人による展示(08年2月)
■札幌大谷大学短期大学部美術科 第43回卒業制作展・第41回終了制作展・(同時開催)専攻科1年展・美術科1年展(08年1月)
■3人展 361番(07年)
=林さん
技法も、石井さんがシルクスクリーン、川口さんがメゾチント、林さんがリトグラフと、三者三様。技術的なことについても、川口さんと林さんは全道展で入賞を果たしていますし、石井さんも各種コンクールに入っており、高く評価されているといえそうです。
石井さんは早くから作風を固定するのではなく、いろいろな画面を試行しているようです。若いうちはそれで良いと筆者は思います。(さいきんは、現代アートが「一発芸化」「キャラクター・アート化」する傾向が強いしね)
冒頭の画像で、いちばん大きな作品は「つなわたり」。
数少ない要素で緊張感ある画面を構成しえています。題名にあるとおり、ロープの張り詰めた空気が画面の全体に行き渡っているといえるのかもしれません。背景の乳白色も美しいです。
ほかの作品は「kaleidscope」「kaleidscope 2」「ともしび」「くさのは」「Respiration」「つなわたり」「Respiration II」「Respiration III」。
川口さんは道内の若手では数少ないメゾチントの使い手です。
道都大ですが、このブログでおなじみの中島ゼミではなく、内藤克人さんに指導を受けているそうです。
上の画像の手前は「朝露」。
雲母刷りが、画面にきらきらとした光沢を与えています。
また「高貴 II」は、金箔を用いているのですが、あえてスポットライトを当てていません。光沢はあるものの、派手さをおさえて、落ち着いた感じで見てほしいという作者の意図が現れています。
全体に、きらびやかな技法を使いつつも、そのことを強調するのではなく、抑えた作風が特徴といえそうです。
「これからは、カラーメゾチントにも挑戦したい」
と川口さんは意欲的です。
他に「千の祈り」「部屋」「高貴 III」「清らか」「雨上がり」「群れ」。
林さんは青を基調とする画面で、動物や都市や少女やキノコが複雑に組み合わさったファンタジックな世界をつくってきました。
今回は「つながる」「きりんの考えていること」「かえろう」「ほしに渡る」の新作4点を出品。
上の画像の「かえろう」は、少女の髪の間に、イルカや魚が泳ぎ、レールが走りまわるというもので、これまでの林さんの作品にくらべ、動的な生きの良さを感じました。
会場には、林さんが刷るのに用いた複数の版も展示されています。それを見ると、
「よくピタっと合わせられるなあ」
と、あらためて感服させられます。
2009年8月5日(水)~16日(日)10:00-18:00(最終日-17:00)、11、12日は休業
品品法邑(東区本町1の2)
□under hippos.(石井さんのサイト) http://members.jcom.home.ne.jp/3716975201/
■道都大学中島ゼミ 版's SEVEN (2008年2月)
=石井さん、川口さん
■500m美術館(2008年11月)
=石井さん、林さん
■そのさきの公園 Earthday EZO in TOOV cafe (2009年4月)
■リレー版’s展@to ov cafe (2009年3-4月)
■妖怪展(2008年3月)
■第4回法邑ギャラリー大賞展(2008年7月)
■国画会版画部北海道支部展(2008年7月)
■道都大学中島ゼミ版's展@狸小路 第1週・一文字Tシャツ展(2008年7月)
■道都大学中島ゼミ 共振展(2008年4月)
■500m美術館「まぼろし遊園・2」(2007年)
■第5回学生STEP-なんでもアリの学生アート展(2007年)
■第44回道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって(2007年)
■第3回茶廊法邑ギャラリー大賞展(2007年)
■House展 華やかな作家たち(2007年)
■学生STEP主催 卒業展(2007年)
■第42回道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって(2006年)
■第4回学生STEP(2006年)=以上石井さんが出品
■第6回学生STEP(2008年11月)
=川口さん
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展 (2009年7月)
■といき展(2009年3月)
■札幌大谷大学短期大学部美術科第44回卒業制作展・第42回修了制作展 同時開催:専攻科1年展・美術科1年展(2009年2月)
■500m美術館(2008年11月)
■第4回法邑ギャラリー大賞展(2008年7月)
■第63回全道展(08年6月)
■5er展 札幌大谷大学短期大学部専攻科美術1年 5人による展示(08年2月)
■札幌大谷大学短期大学部美術科 第43回卒業制作展・第41回終了制作展・(同時開催)専攻科1年展・美術科1年展(08年1月)
■3人展 361番(07年)
=林さん
ご紹介ありがとうございました。
会場ではお忙しい中、時間を割いていただき、お話できて幸いでした。
アドバイスを参考にしつつ、残りの半年間を中島ゼミ生として悔いなく製作していきたいと思います。
また12月の中島ゼミ展でお会いできれば幸いです。
ありがとうございました。
石井さんの頑張りは、リンクの多さを見れば一目瞭然ですね。
だれにもまけない「スーパー大学生活」です。
ゼミ展、楽しみにしています。
教室が自由に使えるうちに、いろいろ試してみてくださいね。