脱原発を訴えるポスターを自分で作る動きが広まっている。プロアマ問わず、インターネット上に公開するスタイルで、国内外から集まった作品は17日現在、808を数える。
市民団体「レアリゼ」が4月30日にサイトを開いた。代表の三沢健直さん(43)=長野県松本市=は「ポスターをデモに持って行ってもらおうと考えた」という。
漫画タッチのものや、写真にメッセージを加えたものなど様々で、自由にダウンロードして、印刷できる。「ポスターのおかげで、デモに初めて参加できた」という反響もあった。
名古屋市南区の自営業渡辺カリンさん(49)は二つの作品を投稿。「脱原発のために何か行動したい。ポスターなら、パソコンで仕事の空き時間に作れる」。自作のぬいぐるみを撮影し「仲良くしようね自然とエネルギー」と書き込んだ。
岐阜、愛知両県の若い母親らでつくる「原発に不安を感じるママの会」は今月、岐阜市で、このポスターを並べた展覧会を開いた。18日までは、名古屋市中区の名古屋YWCAでも展示。19日には、「脱原発パレード」がある同区の白川公園で56枚を並べる予定だ。
同会の内田由紀子さん(38)は「インターネットを利用しない人にも、ポスターをきっかけに脱原発について考えてほしい」と話した。
ポスターは展示したサイト(http://nonukeart.org/)で見ることができる。(畑宗太郎)