2011.09.16

当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!VOL.2「鉢呂大臣の懇談に記者は出席していなかったが取材現場にいた」という
フジテレビの言い分(17日に追記あり)

フジテレビの記者が鉢呂大臣が「失言」をしたという現場にいたのかどうか、当事者同士の言い分が食い違っている 【photo】Bloomberg via Getty Images

 コラム「当事者が初めて語った『放射能失言』の裏側!鉢呂経産大臣は原発村を揺るがす『原発エネルギー政策見直し人事』の発表寸前だった」について、再び追記

いったいフジの記者はそこにいたのか、いなかったのか。

鉢呂吉雄前経済産業相が大臣を辞任する理由の一つになった「放射能をうつしてやる」発言をした9月8日夜の記者懇談で、9日夕に第一報を流したフジテレビの記者が現場にいたのかどうかをめぐって、当事者同士の言い分が食い違っている。

私の14日付けコラム末尾に加えた15日公開の追記で、フジテレビから『現代ビジネス』編集部に抗議があった経緯と「記者はいた」というフジの言い分、再取材に基づく鉢呂の「いなかったと思う」という発言をそのまま紹介した。

記者は囲みの輪の中にいたのか

 そのうえで、私は事実関係をさらに明らかにしたいと考えて15日、フジテレビ広報に電話し、あらためて当事者である記者への直接取材を申し込んだ。

すると返事の前に、思いがけない指摘が返ってきた。

「追記の記述が正確でない」というのである。

私は追記で「鉢呂氏との懇談にフジテレビの記者は出席していた」と書いた。ところが、フジ広報は「取材現場にフジの記者はいた」という表現が正確と言うのだ。「最初の抗議でもそう説明したはず」と主張するのだ。

これはいったい、どういうことか。

 現場は議員宿舎のエントランスである。複数の議員や取材記者が頻繁に出入りしている。そういう場での懇談(=いわゆる囲み取材)だった。その懇談に「出席していた」という記述は間違いで、「取材現場にいた」という表現が正しいというのである。



私が「記者は囲みの輪の中にいたのか」と質問すると、フジ広報は「囲みが何メートルの範囲を言うのか厳密に定義できないので、答えられない。だが、大臣の話をフジの記者が聞けるところにいたのは間違いない」と語った。そのうえで「自社で取材したものを報じた」と強調した。

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