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タマ猫日記~591

2011.09.05

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 比較的に濁流に浸りやすい世田谷の Kさんの辺りに行ってみました。案の定、8月13日に額に汗して設置した猫小屋は泥水に浸かり、足元が滑るために近づくことさえできませんでした。それでも水位は1mほど下がっていましたから、最大ではこの猫小屋のちょうど半分の高さまで水がきています。ところが、その中に居たはずの20数匹の猫の気配が全くありません。声をかけたり、缶詰の音を鳴らしても全くもって静まり返ったままでした ? ? おぃちゃんも留守です。
 
 なんだか不思議な感覚のまま少し離れた安全な場所に出てみると・・居ました居ました。どうやらおぃちゃんは増水する前夜に猫'Sを高い場所に移動させたようです。新たに臨時の猫小屋まで作ってありました。蒸し暑いのでノドが乾いていたのでしょう。全員でパウチのフードをがっついて食べてくれました。

 一安心して帰路に着く途中で Kさんと会えました。やはり、猫小屋が水没していた訳ですから、前夜に猫を移動してくれたのだそうです。そこによく遊びに来る通称=ヒロさんもカーペットの奥に隠れていた子猫などをペンライトを照らして捜しながら安全な場所に移したのだそうです。しばらくして猫の数を確認してからヒロさんは市街地の自宅に帰ったのです。
 ところが、ヒロさんが安心して帰った後が大変だったそうです。
猫は慣れない場所では落ち着くことができない動物なので、濁流に浸かっている元の猫小屋の近くまで闇の中をゾロゾロと引き返してきたのだそうです。小さな子猫もいるし、せっかく闇の中でかき集めた猫の点呼 ? もふり出しに戻ります。そして、Kさんが悩みつつも臨時の猫小屋の中を片付けているとまた猫'Sがゾロゾロと着いて来たと言うのです。「あっ、俺が臨時の猫小屋の中で寝れば、猫も着いて来るんだ。」と解釈してそうすることにしたのだそうです。間もなく全部の猫が小屋の中に集結し、 Kさんは猫に包まれて一夜を明かしたのです。地面にシート一枚、毛布一枚だったようですが、「猫が居るので、暑くて暑くて何度も目が覚めたよ。」と苦笑いでした。