放射線高い「ホットスポット」発見法　学会がマニュアル

　個人の住宅周辺で特に放射線量が高い「ホットスポット」の見つけ方と、効果的な除染法について、日本放射線安全管理学会がマニュアルをまとめた。雨どいの下など、放射性物質が集まりやすい場所を紹介。放射性物質が飛散しない除染法なども説明している。

　ホットスポットは、雨どい▽側溝▽排水溝▽マンホール周辺▽水たまりの乾燥跡▽さびた鉄材▽切り株や木材▽草木やこけの表面▽枯れ葉や土がたまった場所――などに多く見つかる。

　雨どいや屋根の材質がさびたトタンや凹凸が激しい瓦の場合、セシウムが吸着しやすい。ちりや枯れ葉を掃除して集めると、線量が数十倍になることもある。

　家庭菜園で、３月中旬〜下旬以降に枯れ葉などですき込み作業をした場合は、作物への放射性物質の移行に注意が必要という。

　屋根や雨どいを除染する場合はブラシを用い、汚れが落ちにくい場合は重曹水や酢を２〜３倍に薄めた水を少しかけてこする。さびた部分は、オレンジクリーナーやクレンザーなどを使うと効果的だという。

　集めた草や土、枯れ葉などは厚さ０．０３ミリ以上のポリ袋などに入れ、環境省や自治体が定める方法で処理する。拡散を避けるため、焼却は避けた方がよいという。詳しくは、同学会のウェブサイト（http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrsm/）。（岡崎明子）