化け猫

化け猫とは、勝手に呼んでいるだけだ。
以前ここでオープン猫カフェをした時も気軽に訪ねてくれた。この猫ならやってくれそうな気がする。

さすが化け猫、どうでもよさそうだ。
されるがまま子である。マヌケだなあと喜んでいたのだが…

しかし、彼女がこちらに背をむけた瞬間、ちょっと背筋が凍った。
墓地にぴったりのジャパニーズホラーな光景がそこにはあった。
ひえーー！

怖い。このまま逃げたら変な噂が立って大変な事になりそう。
慌ててかつらを回収した。人間ってほんと勝手。

びゃー子

化け猫から逃げ帰る途中、初対面の美猫に出会う。
お、お友達になってください！

かつらかぶってください！と単刀直入にお願いすると、けだるそうではあるが快諾してくれた。

かつらを枕か何かのように思っているのか知らないけど、装着したらすぐに寝てしまった。
かつらにそんな効力があるのか、とくに何もないのか。わからないけどとにかく無防備。

帰宅して

「あー面白かったー」とカバンの中から大量の毛の塊を引っ張り出す。軽く悲鳴をあげる家族。ここだけ見ると一日どこで何をしてきたのか全く不明ではある。