中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)から30キロ圏内に入っている同県焼津市の清水泰市長は、3日の記者会見で、浜岡原発を「永久停止」にすべきだとの考えを表明した。
浜岡原発をめぐっては、10キロ圏内の同県牧之原市議会が先月、「確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り永久停止にすべきだ」と決議。牧之原市長も「安全性の担保は出来ない。永久停止は譲れない」と意思を示している。
清水市長は「これまでも永久停止すべきだと考えていたが、牧之原市が意思表示したことで私も踏み込んで発言した」と説明。「核は人間がコントロールできないもので、安全安心というのは難しい」と述べた。
一方、中部電が進めている防波壁などの津波対策には「現時点で出来る最大限のことをやってもらわなければならない」と一定の評価を下した。
焼津市は、同じく30キロ圏内の藤枝、袋井、磐田の各市とともに防災対策重点地域(EPZ)の範囲を10キロから30キロに広げるよう政府に求めている。清水市長は「(3市とは)EPZ以外でも連携を取りたい」と述べ、更に「原発の地元4市(御前崎、菊川、掛川、牧之原)や島田市、静岡市などとも積極的に意見を言い合う必要がある」とし、近隣自治体と意見交換する姿勢を示した。