はてなを退職しました
9月末を以ってはてなを退職いたしました。
この会社で、見えなかった世界を見ることが出来ました。
得ることが出来ない財産も得ることが出来ました。
楽しかったです。
それまで属していた社会のプロトコルから遠く離れて生きることが出来たからです。
苦しかったです。
自分は、Webの人間でないというアイデンティティクライシスをまざまざとつきつけられたからです。
同時に、広告の人生からも一歩引くことにしました。
10年間、たった10年だけど僕だけのユニークな広告人生を歩むことが出来ました。
その資産は、そこで培った社会関係資本はぼくだけのものと言い切れます。*1
「広告」にはとても難しい時代だから、そう感じたからいったんリセットすることにしました。
いまの時代の「広告」をやるには、どうやら中途半端に歳を重ねすぎたみたいです。
よくわからない人生にますますなっていくけれど、気持ちはこの10年のなかで、最大級に清々しくすっきりしています。
ここしばらく、職業と人生について考えぬいたという自負があるからです。*2
あまりはてなに良いことが提供できたかは自信がありません。
「広告」的文化がはてなに根付くことが良いのかどうかは最後まで確信が持てませんでした。
僕は「広告」的文化の申し子だったので。
個別に感謝したい人もたくさんいるし、具体的に書こうと思ったけれど、やめました。
退職者は反則かもしれないけど、この会社での僕の師匠は川崎裕一なので、格別の感謝を。
あなたがいたから、3年間頑張ることが出来ました。*3
ずっと、このエントリーをどう書いて良いか考えていたけれどわかりませんでした。
今でも良いかどうか分からない文章になっていますが、時間が来てしまいました。
まさか、自分がこのエントリーを書く立場になるとは想像してなかったですが、そんなタイミングは考えもせずにやってくるものだとも感じています。
これからはまったく違う道を歩んでみようと思います。
慶應で働いて東大に通うことにします。
ただ書くと記号的でコンセプチュアル。
どうでもいいお話しです。
縁を大事に、というのは紋切りだけど、僕なりにこだわったかたちで縁を大切にしていくつもりです。
縁は、社交とか、人脈とは違うものだと思うからです。*4
さて、退職者らしいエントリーになったかわかりませんが、紋切りのありがとうなんて書かずにLife goes on.で続けたいと思います。人生は続くので。
このブログも、ちょっとしたら衣替えして、RSSが外れた頃にでももっと自由なスタイルで適当に書き散らかしてみようと思ってます。
もうちょっと、時間は必要そうですけれど。
それではみなさん、ごきげんよう。
はてなのしらべーる