続　最悪のチャイナリスク

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三橋貴明後援会ホームページの「三橋通信」で、三橋の日々の活動内容をご紹介しています。（最新アップデート５月２５日）こちらは後援会員専用のページになります。後援会員の皆様は、先日お送りしたユーザIDとパスワードをご用意の上、ご訪問ください。

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三橋貴明の新刊、続々登場！
　　

◆日本経済復活の会ネットＴＶ「日本の復興と成長に向けて　その１」

　前編：http://www.youtube.com/watch?v=yca3WXVPQuk

　後編：http://www.youtube.com/watch?v=MXwebxB81-A

◆三橋経済塾（後援会員のみ対象）の開催が６月１８日に迫りました。塾生の募集は継続してありますので、ご興味がある後援会員の皆様は、以下のページからどうぞ。

http://mitsuhashi-takaaki.jp/wordpress/?page_id=5227

　上記三橋経済塾は、昨年の後援会番号ではご参加頂けません。本年の後援会にお申し込み頂き、IDとパスワードを配布された方のみが対象となっておりますので、ご留意ください。

　中小企業診断士の勉強をしていた時期、ビデオ学習というのが非常に効果的でした。何しろ、ビデオは繰り返し見れます。特に、苦手だった（信じられないでしょうが）財務の勉強は、ビデオをしつこく見て学習を重ねたのです。

　昨日、理解を深めるには「双方向のコミュニケーション」が重要と書きましたが、さらに一つ重要なのは「繰り返し」です。人間、誰だって一度聞いただけで「すーっ」と頭に入るわけがありません。ちなみに、わたくしは一時間の講演で、聴衆の頭に残るのは「五分程度」と考えるようにしています。

　というわけで、三橋経済塾では講義の様子をビデオ撮影し、ＤＶＤでご送付するサービスをご提供致します（参加者全員に）。テキストとＤＶＤがセットで送られてきますので、地方の方で東京にお越しずらい方であってもご参加頂けます。

　ところで、当初、想定していた以上のお申し込みを頂いたため、会場が変更されます（より広い部屋に移ります）。建物（渋谷のフォーラムエイと）は変わりません。最終的に確定次第、塾生の皆様にはメール及びブログで告知いたしますので、ご注意ください。

　以前から熊本のＨ様と合同で、「最悪のチャイナリスク（http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10680363035.html ）」である「中国民事訴訟法２３１条」の広報に勤めております。

◆中国民事訴訟法２３１条
　被執行人は法律文書に定めた義務を履行しない場合、人民法院は出国制限をし、或いは関係部門に通達をして出国制限を協力要請をすることができる。
-司法解釈規定
　出国制限される者の具体的範囲としては、被執行人が法人或いはその他の組織であった場合、法定代表人、主要な責任者のみならず、財務担当者等債務の履行に直接責任を負う者も含む。

　上記法律に絡み、何と朝日新聞が記事にしてくれましたので、ご紹介。

『朝日新聞　2011年6月9日　朝刊　国際面「中国流　とまどう日本」
（前略）民事で出国制限
　ビジネス上のトラブルによって出国できなくなった日本人たちがいる。
　今年2月、北京国際空港。「あなたは出国できません」。上海市の日系内装会社の社長だった日本人男性は出国審査で告げられた。「上海市長寧区の人民法院（裁判所）に聞いてください」
　男性は民事訴訟の被告になっており、裁判が終わるまで出国できないよう裁判所が決めていたのだ。
　男性の会社は飲食店などの工事を現地企業に下請させていた。その業者が追加工事費として、１００万元（約１２００万円）を要求してきた、拒むと、業者側の２０人に会議室へ閉じこめられた。3日後に日本の本社が上海の警察に通報し、解放されたが、債務確認の民事訴訟を起こされた。
　弁護士を雇い、日本の大使館や領事館の支援も受けた。５月１５日、裁判所から和解案が出され、出国制限は解除された。
　出国制限の根拠は０８年に強化された。民事訴訟法の改正が施行され、裁判が終わっても、支払い義務が残っている場合は、出国を制限できる対象になった（三橋注：民事訴訟法２３１条）。当時、増えていた外国企業の夜逃げ防止が目的という。
　福岡県の食品トレー製造会社役員は０９年、青島空港で搭乗を拒まれた。合弁会社の中国人社長が日本側に無断で中国の銀行から６５０万元を借り入れたことが発覚。工場を売って４００万元を返済するなど対応していたが、銀行は出国制限を裁判所に申請した。弁護士の働きかけで解除されたのは５ヵ月後だった。
　刑事事件による逮捕と違い、民事訴訟をめぐる出国制限は日本大使館に通知されず、帰国できない日本人の数は正確には分からない。
　しかし、北京、上海などの日本の在外公館には、相談を受けただけでも同様の事例が年に数件あり、出国が制限された日本人は数十人に及ぶとみられる。
　刑事事件だけでなく民事事件でも出国が制限される法律は、先進国では珍しい。ある日本の領事は「それでも中国の法律として存在する以上、適切に執行されていたら打つ手がない」と語る。』

「肝心の２３１条の文面をなぜ載せない！」
「民事問題で国から出さないというのは、明確な『拉致事件』であり、中国流とか、そういう話じゃないだろ！」
「民事事件で出国制限という法律は、先進国で珍しいというよりは、存在しないわっ！　中国が単に異常なだけだろ！」
「「適切に執行されていたら打つ手がない」と言うなら、せめて大々的に広報しろよ、日本の外務省！」
　などと、色々と突っ込みを入れたくなる記事ではございますが、とにもかくにも２３１条の問題が始めて日本の大手紙に載ったわけでございます。まあ、担当の記者さんは頑張ってくれたのですが、デスク（恐らく）で「中国が過激に思える部分」が削除されてしまったようですね。

　そもそも朝日新聞に載ったのが奇跡のような話ですので、少しずつ前進するしかないわけですが。

　さて、その中国。

『中国インフレ収まらず「暮らせない…」
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20110515-776347.html
　１５日付の香港紙、明報によると、中国2 件江蘇省南京市のテレビのブラウン管工場労働者数千人が１２日、工場閉鎖に伴う退職金を増額するよう要求するデモを行い、参加者は物価高や住宅価格高騰への不満も訴えながら街頭を行進した。警官隊と衝突し負傷者が出たとの情報もあるという。
　中国2 件では４月の消費者物価指数が前年同月比で５・３％上昇。昨年来の再三の利上げにもかかわらずインフレが収まっていない。上海で４月、燃料値上げに反対するトレーラー運転手ら数百人のデモが起きるなど、庶民の不満も高まっている。
　明報によると、工場は勤続年数１年当たり約３千元（約３万７千円）の退職金を提示。労働者側は「物価高の中、これでは暮らしていけない」と反発し、経営者が労使協議にも応じなかったため不満が爆発した。』

　中国政府は今年一月にＣＰＩの指標をいじくり、高騰している食料品のシェアを落とす事で、ＣＰＩ上昇率を低く見せかけるという、くだらない真似をしています。それでも、ＣＰＩ上昇率が対前年比５．３％というわけです。

　しかも、現在の中国は旱魃により三峡ダムの水位が低下し、電力不足や水不足が顕著になりつつあります。ここに世界的な食料価格の高騰が加わるわけですから、中東・北アフリカの革命前夜に近づいてきたわけです。

それにしても「外務省は中国の民事訴訟法２３１条の危険性をきちんとアピールしろ！」と思われた方は、↓このリンクをクリックを！