【8月1日 AFP】米メリーランド(Maryland)州で、公園や庭園の雑草を刈り取るための独創的で環境にやさしい方法が編み出された――ヤギを呼べばいいのだ。

 メリーランド州ダビッドソンビル(Davidsonville)を拠点とする企業、エコ・ゴーツ(Eco-Goats)のブライアン・ノックス(Brian Knox)氏によると、お腹を空かせたヤギは大量の草を食べるので、雑草や侵入植物をきれいに食べてくれる。しかも芝生の肥料になるふんを残していってくれるという。

「有毒のツタなどいろんなものがあって、人間は入りたがらない場所がある。でも、ヤギはあんまり気にしないみたいだ」と、ノックス氏は語る。

 エコ・ゴーツ社が事業を始めてもう3年。顧客が草刈りを希望する場所の周囲に電気柵を設置して、ヤギ数十頭を数日間そこに放し、雑草をヤギに食べさせるサービスを提供している。

■料金は1万平米で約45万円

 ヤギが30頭いれば、1日あたり100平方メートルの草刈りが可能。しかも、ヤギは機敏で高いところに登るのも得意なので、除去が難しい場所に生える雑草もなんなく食べてしまう。ヤギたちはふんを残していくが、このふんは肥料として役立つ。価格は2.5エーカー(約1万平方メートル)あたりおよそ5750ドル(約45万円)だ。

 一方、メリーランド州ゲイサースバーグ(Gaithersburg)では、自然保護活動グループ「イザーク・ウォルトン・リーグ・オブ・アメリカ(Izaak Walton League of AmericaIWLA)が、市当局と提携して公園の有害植物をヤギに食べさせるプロジェクトを始めた。

 IWLAのレベッカ・ウォルダー(Rebecca Wadler)氏は「とても革新的で、持続可能な侵入植物の駆除方法よ。作業中はかわいいヤギたちと一緒にいることもできるし」と同プロジェクトについて語った。(c)AFP